アリティアの蒼き剣(feカイン 凍結)
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最初の試験が終わってすぐ、小隊が組まれた。クリスとカタリナは第七小隊に決まった。小隊ごとに分かれて翌日食堂で朝食をとることになったため、他のメンバーともすぐに顔を合わせることになった。
「私はセラ村のクリスよ。みんな、よろしくね」
メンバーを見回して挨拶をすると、まず最初に自己紹介をし始めたのは威勢の良い緑髪の男だった。
「おう!よろしくな、俺はルーク! 暁の聖騎士ルークと呼んでくれていいぜ!」
ちょっとひきぎみによろしく、と返すと、なにか察したか隣の茶髪の男が笑いかけた。
「私はロディ。これからよろしく頼む」
それから、草原色の髪の少年も控えめに声をあげた。
「あ、あの…僕は弓兵のライアンです。よろしく…」
「私はカタリナです。今回はこの5人ですが、割と自由に編成していいということなので、また増えるかもしれませんね」
「人望人脈も実力のうちというわけだね」
「そういうことね。ところで今日の任務はこの中の隊長を決めることみたいだけれど…」
クリスが言いかけたところで、ルークが立ち上がって得意げに言った。
「隊長?わかった!皆がそこまで言うなら俺が!」
「誰も何も言ってないぞ…」
ロディがあきれ気味に返す。いつもこんな感じなのだろうか…と他三人は苦笑いした。
「私はクリスを推薦します」
「え?」
「よーし、なら勝負だ!そして勝った方がリーダーだ!」
「えぇえ…」
***
というわけで、隊長を決めるだけのはずが、今日もまた模擬訓練の形になってしまった。クリスはあきらめたように言った。
「祖父が言ってたわ、男が分かりあうには殴り合いが一番と。仕方ないわね」
「すみませんクリス…私が推薦したばっかりに…」
「いいのよ、カタリナが悪いわけじゃないもの。結局こういうのが一番単純で明白だし。頑張りましょう」
今回は一人ではなくライアンもいることだし、カタリナは張り切って指示をした。まずよく知らないがルークの性格上、というか今の状況からして真っ先にクリスを倒しに来るだろう。クリスが挑発すればなおのことだ。そこで、まずクリスがわざと先に出て、後方からライアンに攻撃をさせ、ひるんだところで一撃、というわけだ。これからこの小隊で戦うというのに、怪我をさせるわけにもいかない。この小隊には治癒能力のあるものがいないのだ。きずぐすりもいま使うべきではないだろう。
今後のことも視野に入れたカタリナの戦略に二人は賛成した。訓練所の一部を借りてさっそく始めると、クリスが挑発するまでもなくルークの方が「倒してやるぜ!」と勢いよく突っ込んできた。クリスは十分引き付けてから馬首をひるがえし、ルークの馬の足元にライアンの矢が飛んだ。馬は前足を上げる。そこへ剣を打ち付けると、ルークはなんとか剣で受け止めたもののバランスを崩して落馬した。のこるロディはクリスとライアンの挟み撃ちによって惨敗した。
こうして勝負に負けたルークは、クリスを隊長と認めた。しかし彼は負けは認めた、もののどこか釈然としない顔をしていた。
「けどおかしいなっぁ、俺だって腕には自信はあったんだが…」
「仲間と共に戦うということがかけていたからじゃないか」
ロディが静かにいった。
「ええ、そのとおり。仲間と共に戦うのがアリティア騎士の戦い方よ。今回は私たちがそれをした。だから私たちが勝ったのよ、ルーク」
「なるほどな…」
俺一人強くてもだめなんだな…。ルークはぼんやりと考え込みながら、しかしどこか納得したようにそういった。ロディはそんな反省する友の姿を珍しそうに眺めた。
「私はセラ村のクリスよ。みんな、よろしくね」
メンバーを見回して挨拶をすると、まず最初に自己紹介をし始めたのは威勢の良い緑髪の男だった。
「おう!よろしくな、俺はルーク! 暁の聖騎士ルークと呼んでくれていいぜ!」
ちょっとひきぎみによろしく、と返すと、なにか察したか隣の茶髪の男が笑いかけた。
「私はロディ。これからよろしく頼む」
それから、草原色の髪の少年も控えめに声をあげた。
「あ、あの…僕は弓兵のライアンです。よろしく…」
「私はカタリナです。今回はこの5人ですが、割と自由に編成していいということなので、また増えるかもしれませんね」
「人望人脈も実力のうちというわけだね」
「そういうことね。ところで今日の任務はこの中の隊長を決めることみたいだけれど…」
クリスが言いかけたところで、ルークが立ち上がって得意げに言った。
「隊長?わかった!皆がそこまで言うなら俺が!」
「誰も何も言ってないぞ…」
ロディがあきれ気味に返す。いつもこんな感じなのだろうか…と他三人は苦笑いした。
「私はクリスを推薦します」
「え?」
「よーし、なら勝負だ!そして勝った方がリーダーだ!」
「えぇえ…」
***
というわけで、隊長を決めるだけのはずが、今日もまた模擬訓練の形になってしまった。クリスはあきらめたように言った。
「祖父が言ってたわ、男が分かりあうには殴り合いが一番と。仕方ないわね」
「すみませんクリス…私が推薦したばっかりに…」
「いいのよ、カタリナが悪いわけじゃないもの。結局こういうのが一番単純で明白だし。頑張りましょう」
今回は一人ではなくライアンもいることだし、カタリナは張り切って指示をした。まずよく知らないがルークの性格上、というか今の状況からして真っ先にクリスを倒しに来るだろう。クリスが挑発すればなおのことだ。そこで、まずクリスがわざと先に出て、後方からライアンに攻撃をさせ、ひるんだところで一撃、というわけだ。これからこの小隊で戦うというのに、怪我をさせるわけにもいかない。この小隊には治癒能力のあるものがいないのだ。きずぐすりもいま使うべきではないだろう。
今後のことも視野に入れたカタリナの戦略に二人は賛成した。訓練所の一部を借りてさっそく始めると、クリスが挑発するまでもなくルークの方が「倒してやるぜ!」と勢いよく突っ込んできた。クリスは十分引き付けてから馬首をひるがえし、ルークの馬の足元にライアンの矢が飛んだ。馬は前足を上げる。そこへ剣を打ち付けると、ルークはなんとか剣で受け止めたもののバランスを崩して落馬した。のこるロディはクリスとライアンの挟み撃ちによって惨敗した。
こうして勝負に負けたルークは、クリスを隊長と認めた。しかし彼は負けは認めた、もののどこか釈然としない顔をしていた。
「けどおかしいなっぁ、俺だって腕には自信はあったんだが…」
「仲間と共に戦うということがかけていたからじゃないか」
ロディが静かにいった。
「ええ、そのとおり。仲間と共に戦うのがアリティア騎士の戦い方よ。今回は私たちがそれをした。だから私たちが勝ったのよ、ルーク」
「なるほどな…」
俺一人強くてもだめなんだな…。ルークはぼんやりと考え込みながら、しかしどこか納得したようにそういった。ロディはそんな反省する友の姿を珍しそうに眺めた。