死神
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「お前は、ここに来る前に死線を超えてきた」
「俺には分かる。さっき、俺も死線を超えたから───」
次の半荘が始まるまでの5分間だけ麻雀の説明を受けた赤木は、私が止める間も無く雀卓の前に座る。
赤木は、確かに大人びている。けれども麻雀については初心者だと言った。いつの間にか後ろのソファで傍観する立場になっていた私は、勝手に不安になる。不安になる必要なんて一切無いのに。たまたま私はこの場に居合わせただけ。他人。そう、自分に言い聞かせる。
「あの、赤木さん。」
「どうしたの。」
「いや、えっと、大丈夫なんでしょうか。こんなことになって。断っても良かったのでは」
「...さあね、まあ、大丈夫なんじゃない。」
赤木は私の方を振り向かないまま、ポツリと呟く。そしてそのまま、戦いは始まった。