死神
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死神のような彼は、赤木しげるというらしい。
見たところ同い年で、もちろん金は持ってないだろう。どうせぶつかるなら、羽振りの良さそうなヤクザが良かった。
密かに自分の心情を吐露する私を尻目に、彼は目の前の建物を見上げる。
雀荘、みどり。
「...ここでいいか。」
「知り合いでもいるんですか?雀荘に。赤木さんって、たぶん私と同い年ですよね...」
無視して歩き始めても良かった。ここで短く「じゃあ、私はこれで」とでも挨拶をして。けれど、私は目の前に居る死神のような彼に魅入られたように、彼に話しかけていた。
「いない。けど、どこでもいいんだ...」
「あんたも、来る?」
まさか付いてくるか?と聞かれると思わなかった私は一瞬フリーズしたが、自動的に、黙って首を縦に降っていた。
✱✱✱
私と赤木は、雀荘みどりの薄暗い階段を登って行き、ドアの前に辿り着いた。中には多分、カタギじゃない人間が居て雀卓を囲んでいるのだろう。そんな想像をする私を他所に、赤木は扉を開ける。
「誰だい」
「あー...」
「何だてめえは!雨宿りなら他のところでしな!ガキの来るところじゃねえ!帰んな帰んな」
やはり、想像していた通り雀卓を囲んでいるのはカタギの人間では無かった。不幸だ。赤木も私も扉の外へ押し戻される。
と、その時。
「ま、待て!そいつらは俺が呼んだんだ───」
「12時を過ぎても俺が戻らなかったら、ここに来いって。言いつけてあったんだ」
見たところ同い年で、もちろん金は持ってないだろう。どうせぶつかるなら、羽振りの良さそうなヤクザが良かった。
密かに自分の心情を吐露する私を尻目に、彼は目の前の建物を見上げる。
雀荘、みどり。
「...ここでいいか。」
「知り合いでもいるんですか?雀荘に。赤木さんって、たぶん私と同い年ですよね...」
無視して歩き始めても良かった。ここで短く「じゃあ、私はこれで」とでも挨拶をして。けれど、私は目の前に居る死神のような彼に魅入られたように、彼に話しかけていた。
「いない。けど、どこでもいいんだ...」
「あんたも、来る?」
まさか付いてくるか?と聞かれると思わなかった私は一瞬フリーズしたが、自動的に、黙って首を縦に降っていた。
✱✱✱
私と赤木は、雀荘みどりの薄暗い階段を登って行き、ドアの前に辿り着いた。中には多分、カタギじゃない人間が居て雀卓を囲んでいるのだろう。そんな想像をする私を他所に、赤木は扉を開ける。
「誰だい」
「あー...」
「何だてめえは!雨宿りなら他のところでしな!ガキの来るところじゃねえ!帰んな帰んな」
やはり、想像していた通り雀卓を囲んでいるのはカタギの人間では無かった。不幸だ。赤木も私も扉の外へ押し戻される。
と、その時。
「ま、待て!そいつらは俺が呼んだんだ───」
「12時を過ぎても俺が戻らなかったら、ここに来いって。言いつけてあったんだ」