短編
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緊張して早く駅に来てしまった。
筆記試験の勉強をしていたら遠に寝る時間を過ぎていていつもより2時間睡眠時間を減らしていた。集中して時間を忘れてしまうのは僕の悪い癖だ。
慌てて寝ようとしたものの寝付くのに1時間、緊張してまた1時間前に起きた。結果睡眠時間が4時間も減ってしまった。無駄な緊張をもつとすごくろくでもない事になることを身に持って痛感した。
僕はそんな事を思いながら誰とも視線を合わせないように、梅雨ちゃんが到着するまで携帯を俯いて弄る事にした。
しばらくヒーローニュースの記事を携帯でチェックしていると、目の前に見慣れた靴が見えて顔を上げると梅雨ちゃんが居た。
「周ちゃん、待たせてごめんなさい」
「ううん!僕が緊張して早く起きてここに来ただけだから、僕の方こそごめんね」
「そうなのね、…いつにも増して隈がすごいわよ」
「今日鏡を見て自分でもびっくりしたよ…もっと目深に帽子被ろうかなぁ…」
「危ないからやめてね」
「うん」
梅雨ちゃんは口元に手を当て、僕は帽子のつばを摘み話をする。
僕たちは家が隣同士だけれど別々に駅に行き、待ち合わせした。どちらかが遅刻して受験できないなんて悔しいからね。でも、梅雨ちゃんが遅れるなんてそうそうない。遅刻するのは僕なんだけど…。
僕は腕時計で時間を確認する。もうそろそろ列に並んだ方が良さそうだ。
「そろそろ並ぼうか」
「そうね」
ちょっと並んだ列にちょうど並んで2列に並ぶ。これから僕たちは電車や新幹線を乗り継いで雄英高校へ行く。
筆記試験対策はした。勿論実技試験対策も出来る範囲でした。不安だ。
僕よりすごい個性を持つ人や勉強が出来る人なんて世の中巨万といる。
僕なんか合格出来るわけない。これは記念受験だ。大丈夫大丈夫。いや、全然大丈夫じゃない。やっぱりこんなメンタルが弱いやつがヒーローになるなんて無理なんだろうか。
手にぐっと力が入り開いていた突起物がある手の平を、痛くなるほど握りしめてしまう。
もう家に帰りたい。帰った方が良い。嫌、帰りたくない。こんなに緊張して不安になるなら一昨日受験した滑り止めの高校に行こう。そうしよう。
不意にぎゅっと手を包み込まれる。
多分梅雨ちゃんだろう。
ぐるぐると考えていた事を放棄し、目を向けると梅雨ちゃんも僕の方を見ていた。
「大丈夫よ」と手を握りながら一言僕の目を見て言った。
たった一言なのに不思議とちょっと安心する。
いつも僕は梅雨ちゃんに助けてもらうばかりだ。雄英高校を受験しようと紙に書けたのも梅雨ちゃんのおかげだ。
情けない。情けないのは最初からだ。今更気にしていたってキリがない。
「ありがとう」と一言梅雨ちゃんに言い握っていた手の平を開いて以外に手を繋ぐ事が好きな梅雨ちゃんの手を軽く握り手を繋ぐ。
他人からは分かりにくい表情の梅雨ちゃんは「ケロケロ」とちょっと嬉しそうだった。
筆記試験の勉強をしていたら遠に寝る時間を過ぎていていつもより2時間睡眠時間を減らしていた。集中して時間を忘れてしまうのは僕の悪い癖だ。
慌てて寝ようとしたものの寝付くのに1時間、緊張してまた1時間前に起きた。結果睡眠時間が4時間も減ってしまった。無駄な緊張をもつとすごくろくでもない事になることを身に持って痛感した。
僕はそんな事を思いながら誰とも視線を合わせないように、梅雨ちゃんが到着するまで携帯を俯いて弄る事にした。
しばらくヒーローニュースの記事を携帯でチェックしていると、目の前に見慣れた靴が見えて顔を上げると梅雨ちゃんが居た。
「周ちゃん、待たせてごめんなさい」
「ううん!僕が緊張して早く起きてここに来ただけだから、僕の方こそごめんね」
「そうなのね、…いつにも増して隈がすごいわよ」
「今日鏡を見て自分でもびっくりしたよ…もっと目深に帽子被ろうかなぁ…」
「危ないからやめてね」
「うん」
梅雨ちゃんは口元に手を当て、僕は帽子のつばを摘み話をする。
僕たちは家が隣同士だけれど別々に駅に行き、待ち合わせした。どちらかが遅刻して受験できないなんて悔しいからね。でも、梅雨ちゃんが遅れるなんてそうそうない。遅刻するのは僕なんだけど…。
僕は腕時計で時間を確認する。もうそろそろ列に並んだ方が良さそうだ。
「そろそろ並ぼうか」
「そうね」
ちょっと並んだ列にちょうど並んで2列に並ぶ。これから僕たちは電車や新幹線を乗り継いで雄英高校へ行く。
筆記試験対策はした。勿論実技試験対策も出来る範囲でした。不安だ。
僕よりすごい個性を持つ人や勉強が出来る人なんて世の中巨万といる。
僕なんか合格出来るわけない。これは記念受験だ。大丈夫大丈夫。いや、全然大丈夫じゃない。やっぱりこんなメンタルが弱いやつがヒーローになるなんて無理なんだろうか。
手にぐっと力が入り開いていた突起物がある手の平を、痛くなるほど握りしめてしまう。
もう家に帰りたい。帰った方が良い。嫌、帰りたくない。こんなに緊張して不安になるなら一昨日受験した滑り止めの高校に行こう。そうしよう。
不意にぎゅっと手を包み込まれる。
多分梅雨ちゃんだろう。
ぐるぐると考えていた事を放棄し、目を向けると梅雨ちゃんも僕の方を見ていた。
「大丈夫よ」と手を握りながら一言僕の目を見て言った。
たった一言なのに不思議とちょっと安心する。
いつも僕は梅雨ちゃんに助けてもらうばかりだ。雄英高校を受験しようと紙に書けたのも梅雨ちゃんのおかげだ。
情けない。情けないのは最初からだ。今更気にしていたってキリがない。
「ありがとう」と一言梅雨ちゃんに言い握っていた手の平を開いて以外に手を繋ぐ事が好きな梅雨ちゃんの手を軽く握り手を繋ぐ。
他人からは分かりにくい表情の梅雨ちゃんは「ケロケロ」とちょっと嬉しそうだった。