短編
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男主
中国軽慶市発光する赤子が生まれてから瞬く間に次々と超常を持った子が生まれ、今では超常=個性を持つのが当たり前になった今日。
塩ノ洲中学校の放課後教室で頭の抱える少年の机の上には最終の進路希望調査の紙。
何も記入されてない白紙のまま早く提出しなければいけないというのに少年は頭を抱えながら現実逃避をしようとしていた。
「ッ痛!!」
叩かれた方へ恐る恐る向くと僕が現実逃避しようとするのを見切っていたらしく斜め後ろに座る幼馴染はジトーと大きいまん丸の黒目で僕をにらめつけてくる。
ちょっと強めに叩かれたのか叩かれた場所がジンジンする。
「梅雨ちゃん…。」
「現実逃避するのは周ちゃんの悪いクセよ」
じっと僕のことなら何でも知ってそうな梅雨ちゃんがちょっと怒った顔をしながら僕を見る。
「前はすらすら書いてすぐ提出してたけど、行きたい高校が変わったのかしら?」
「うーん…。まあ変わってはないんだけどね」
「?」
僕の曖昧な返答を聞いて不思議そうな顔をする梅雨ちゃん。
「本当は行きたい高校は別にあるんだ、でもレベルが高くて…もし、落ちたらなんか夢を否定されたような気がしそうで…。ほら、僕って、メンタル弱いしさ。だったら確実に受かりそうな高校に行こうかなって前は妥協してたんだ」
僕の顔は無意識に俯いていった。
梅雨ちゃんの表情が声が見えないし聞こえない。
広い教室の中2人きり。シンとなったこの空間が今までは心地よかったのに今は居心地が悪かった。
「…そうなのね、でも怖くても行きたい高校を受験した方が良いわ。一生後悔するわよ。
… 周ちゃんの夢は私叶うと思うの。周ちゃんは個性も思いもヒーロー向きよ」
真っ直ぐ僕の目を見て梅雨ちゃんは言う。
「あ、あはは、そう、かな…。僕ヒーローに向いてるかな?」
「ええ、私はそう思うわ」
思わず笑いが口から漏れた。
いつも真っ直ぐな梅雨ちゃんの言葉は僕にはちょっとこっぱずかしい。照れてしまう。帽子のつばを指で掴み目深に被る。
「そ、そそっか…!うん、よし決めた!!僕雄英、受験するよ!」
「行きたい高校って雄英だったのね…。私と同じヒーロー科に行きたいのは知っていたけれど…。周ちゃんと私はライバルね」
「え!?梅雨ちゃんも第1希望雄英だったの!?てっきり前見てたパンフレットの女子校かと思ってた…」
びっくりして梅雨ちゃんの顔を見た。
「その高校は、第3希望に書いたわ。…受験会場まで一緒に行きたいわね」
「う、うん一緒に行こう!」
僕は第1希望欄に『雄英高校』第2、第3と書き殴り、急いで職員室に居る担任に渡すべく足早に教室を出ていった。
僕と一緒に帰る約束をして、待っててくれた幼馴染のために。
「あ、周くん!雄英に願書送っといたからね!」
僕が雄英に行きたいのを知っていた母の行動によって、どうやら僕の受験先は既に決まっていたらしい。
いや、うん確かに僕は調子に乗って雄英を受験すると進路希望調査に第1希望欄へ書き殴りはしたけど…。
開いた口が塞がらなかった。
中国軽慶市発光する赤子が生まれてから瞬く間に次々と超常を持った子が生まれ、今では超常=個性を持つのが当たり前になった今日。
塩ノ洲中学校の放課後教室で頭の抱える少年の机の上には最終の進路希望調査の紙。
何も記入されてない白紙のまま早く提出しなければいけないというのに少年は頭を抱えながら現実逃避をしようとしていた。
「ッ痛!!」
叩かれた方へ恐る恐る向くと僕が現実逃避しようとするのを見切っていたらしく斜め後ろに座る幼馴染はジトーと大きいまん丸の黒目で僕をにらめつけてくる。
ちょっと強めに叩かれたのか叩かれた場所がジンジンする。
「梅雨ちゃん…。」
「現実逃避するのは周ちゃんの悪いクセよ」
じっと僕のことなら何でも知ってそうな梅雨ちゃんがちょっと怒った顔をしながら僕を見る。
「前はすらすら書いてすぐ提出してたけど、行きたい高校が変わったのかしら?」
「うーん…。まあ変わってはないんだけどね」
「?」
僕の曖昧な返答を聞いて不思議そうな顔をする梅雨ちゃん。
「本当は行きたい高校は別にあるんだ、でもレベルが高くて…もし、落ちたらなんか夢を否定されたような気がしそうで…。ほら、僕って、メンタル弱いしさ。だったら確実に受かりそうな高校に行こうかなって前は妥協してたんだ」
僕の顔は無意識に俯いていった。
梅雨ちゃんの表情が声が見えないし聞こえない。
広い教室の中2人きり。シンとなったこの空間が今までは心地よかったのに今は居心地が悪かった。
「…そうなのね、でも怖くても行きたい高校を受験した方が良いわ。一生後悔するわよ。
… 周ちゃんの夢は私叶うと思うの。周ちゃんは個性も思いもヒーロー向きよ」
真っ直ぐ僕の目を見て梅雨ちゃんは言う。
「あ、あはは、そう、かな…。僕ヒーローに向いてるかな?」
「ええ、私はそう思うわ」
思わず笑いが口から漏れた。
いつも真っ直ぐな梅雨ちゃんの言葉は僕にはちょっとこっぱずかしい。照れてしまう。帽子のつばを指で掴み目深に被る。
「そ、そそっか…!うん、よし決めた!!僕雄英、受験するよ!」
「行きたい高校って雄英だったのね…。私と同じヒーロー科に行きたいのは知っていたけれど…。周ちゃんと私はライバルね」
「え!?梅雨ちゃんも第1希望雄英だったの!?てっきり前見てたパンフレットの女子校かと思ってた…」
びっくりして梅雨ちゃんの顔を見た。
「その高校は、第3希望に書いたわ。…受験会場まで一緒に行きたいわね」
「う、うん一緒に行こう!」
僕は第1希望欄に『雄英高校』第2、第3と書き殴り、急いで職員室に居る担任に渡すべく足早に教室を出ていった。
僕と一緒に帰る約束をして、待っててくれた幼馴染のために。
「あ、周くん!雄英に願書送っといたからね!」
僕が雄英に行きたいのを知っていた母の行動によって、どうやら僕の受験先は既に決まっていたらしい。
いや、うん確かに僕は調子に乗って雄英を受験すると進路希望調査に第1希望欄へ書き殴りはしたけど…。
開いた口が塞がらなかった。