短編
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叔父男主 相手老倉育
「君の言い分はよく分かるさ、僕も昔君と同じ立場、なんの因果か同じような家庭環境で育ったからね。」
と言いながら叔父さんは私と同じ目線になるようにしゃがんだ。
「…」
「…お得意のだんまりかい?君は親のことになるといつも無口になるね」
そうだ私は都合が悪くなるとすぐ黙る。卑怯なんだ。
叔父さんは私を心配して遠い所から私に会いに来てくれて居る。
私は家族を優先し私が親から虐待を受けている事について誰にも言わないでほしいと口止めをしている。
約束を守ってくれているのか児童相談所の人は1度も来たことはない。
今も昔も遊んでくれて、私の話を聞いてくれる叔父さんはいっとう好きだ。誰よりもわたしの心配をしてくれている。
私はお母さんとお父さんも好きだ。家族3人でまた一緒に仲良くはもう出来なくてもバラバラにはなりたくない。これは私のエゴだ。自覚はしている。何かまだ私に出来るはずともがいているのだ。何も出来やしないのに。
たとえ殴られ蹴られて罵られたとしても私は…
ずっと堂々巡り。何も解決しないまま自分の身体に痣が増えていく。叔父さんが虐待について触れてくるのも記念するべきではないけれど計10回目だ。
じっと目を見てくる叔父さんからとうとう目を逸らした。
それが、この話の終了の合図だと言うばかりにしばらく黙っていた叔父さんは喋りだす。
「しばらく叔父さんはこの家に来れないからね、何か困ったらその封筒を開けなさい」
真っ白い宛名など何も書かれていないちょっと厚めの封筒を渡された。
光に照らしてみると何か中身が入っているのは分かるが、何が入っているかは分からなかった。
「何事も物事を最後に判断するのは自分だ。他人に流されて判断ような子は僕はすきじゃあない。嫌、嫌いだ。その点育ちゃんは小学生にしてはしっかりと自分の考えを持っていて僕は羨ましいし好ましいよ。」
と叔父さんは優しげに目を細め言った。
「用事は終わったから、帰るよ。ばいばい。」
ぎゅっと私の片方の手を握ってしばらくしてから立ち上がり階段を降りて行った。
最後にぎゅっと、良い力加減で私の手を握っていつも振り返らず帰って行く叔父さん。
私は左手で封筒を持ちながら、先程握られた右手をぼーっと見ていた。
叔父さんは言った通りその日の境に私の家に来なくなった。
数ヶ月後私は黒髪の男の子と数学の勉強をするようになった。
まだ封筒は開けていない。
「君の言い分はよく分かるさ、僕も昔君と同じ立場、なんの因果か同じような家庭環境で育ったからね。」
と言いながら叔父さんは私と同じ目線になるようにしゃがんだ。
「…」
「…お得意のだんまりかい?君は親のことになるといつも無口になるね」
そうだ私は都合が悪くなるとすぐ黙る。卑怯なんだ。
叔父さんは私を心配して遠い所から私に会いに来てくれて居る。
私は家族を優先し私が親から虐待を受けている事について誰にも言わないでほしいと口止めをしている。
約束を守ってくれているのか児童相談所の人は1度も来たことはない。
今も昔も遊んでくれて、私の話を聞いてくれる叔父さんはいっとう好きだ。誰よりもわたしの心配をしてくれている。
私はお母さんとお父さんも好きだ。家族3人でまた一緒に仲良くはもう出来なくてもバラバラにはなりたくない。これは私のエゴだ。自覚はしている。何かまだ私に出来るはずともがいているのだ。何も出来やしないのに。
たとえ殴られ蹴られて罵られたとしても私は…
ずっと堂々巡り。何も解決しないまま自分の身体に痣が増えていく。叔父さんが虐待について触れてくるのも記念するべきではないけれど計10回目だ。
じっと目を見てくる叔父さんからとうとう目を逸らした。
それが、この話の終了の合図だと言うばかりにしばらく黙っていた叔父さんは喋りだす。
「しばらく叔父さんはこの家に来れないからね、何か困ったらその封筒を開けなさい」
真っ白い宛名など何も書かれていないちょっと厚めの封筒を渡された。
光に照らしてみると何か中身が入っているのは分かるが、何が入っているかは分からなかった。
「何事も物事を最後に判断するのは自分だ。他人に流されて判断ような子は僕はすきじゃあない。嫌、嫌いだ。その点育ちゃんは小学生にしてはしっかりと自分の考えを持っていて僕は羨ましいし好ましいよ。」
と叔父さんは優しげに目を細め言った。
「用事は終わったから、帰るよ。ばいばい。」
ぎゅっと私の片方の手を握ってしばらくしてから立ち上がり階段を降りて行った。
最後にぎゅっと、良い力加減で私の手を握っていつも振り返らず帰って行く叔父さん。
私は左手で封筒を持ちながら、先程握られた右手をぼーっと見ていた。
叔父さんは言った通りその日の境に私の家に来なくなった。
数ヶ月後私は黒髪の男の子と数学の勉強をするようになった。
まだ封筒は開けていない。
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