テニスの王子様
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まさか自分が『好きや、俺と付き合うて欲しい』なんて口にする日が、中学のうちにくるとは想像してへんくて
しかもそれに応えてもらえるやなんて、ホンマ 思いもせぇへんくて
隣を歩くなまえを見ながら何度も何度も 夢やないよな…と確かめる。
「……蔵、なんか挙動不審になってへん?」
「え!?あー…スマン。なんや緊張してもうてな…」
恥ずいんと嬉しいんとでニヤけそうになる口元を
アカンアカン、と気合いを入れて笑みを作る。
なまえが、そんな俺を見て きょとんとした顔したと思ったら
今度は笑いよるから、「俺 なんかオモロイ顔なっとったか…?」なんて呟いた。
「よくナンパされてるて聞いてたから、こんなん慣れてるんやと思ってた」
「…そんな話するん謙也やな?」
「正解」
「アイツはホンマに…まぁ、確かに声かけられることはあるんやけど…どう対応してええか分からんくて苦手やし、声かけられるんと自分からかけるんとじゃ全然ちゃうからなぁ…」
「まぁ、それは確かにそうやなぁ」
なまえのその発言に今度は俺がきょとんとしてまう。
え、いや、それは確かに!?
それは確かにって…それ、つまり…
「…なまえもナンパされたことあるん…?」
「え?まぁ、一応な。うち 背高いから高校生と勘違いされるんよな〜」
「…いや、スマン。失礼な聞き方やったな。俺が声かけられんねんからなまえが声かけられんわけないわな…」
「いや、蔵と同列で考えられるんはちょっと…」
「何言うてんねん。こんな可愛い子歩いてて声かけへん方がおかしいやろ」
「えぇ?盛るなぁ、自分…」
「盛ってへんわ! 」
「ツッコミまでするん珍し…」
俺は一体何をぼーっとしとったんや!
男の俺で声かけられんねんから、なまえがナンパされへんはずないやろ…
うわ、どないしよ…なんか急に心配なってきた…
でも俺 朝早いから一緒に学校行くために早よ起こすんも可哀想やし、部活も自主練で遅なること多いから帰り待たせるわけにも…
いや、そもそもそんな心配やからって行き帰りべったりしとったら鬱陶しい思われるかもしれんし…
でもなあ……!なんて ぐるぐると考え込んでしまう自分を
アカン。冷静になれ、冷静になるんや…となんとか落ち着けて、言葉を絞り出す。
「…行き帰り、なんかあったらすぐ連絡しぃや?最悪俺やなくてもええから…いや、俺が来れたら一番ええんやけど…!」
「オカンか!心配しすぎやから!蔵ちゃうねんで?普通はそんなしょっちゅう起こるイベントちゃうから!」
「そんなことないやろ。ナンパやなくてもなまえをいいなーて思う奴はクラスとかにもおるやろうし…」
「いや、もう何の話なん?!恥ずいわ!この話やめよ!?」
「…せやな、もやっとしてまうしな…」
まさに今、自分で言うときながら感じたもんを口にしただけなんやけど
それを聞いたなまえが戸惑ったように口をぱくぱくさせるから不思議に思う。
俺 別に変なこと言うてないよな…?
「何や?驚いた顔して…」
「いや、だって…」
「…俺かてヤキモチくらい焼くで?」
「…???」
「いやいや!なまえは俺のこと何やと思てるんや?」
「え、なんか…完璧も過ぎて、もはや聖人?みたいな?」
「それ、早くもイメージと全然ちゃうことになってもうてそうで悪いんやけど…別れるとか言わんといてや?」
「や、びっくりしてるのがデカいけど…なんか、かわええなぁって思てるだけやから大丈夫」
「それ大丈夫なんか…?」
「うん。ホンマにうちでええんかなーって不安がちょっと和らいだくらいやし」
「そうか?ほんならええんやけど…」
もしかして告白した時の『え?ホンマに言うてる?』ってなんべんも聞かれたり
戸惑い気味にOK出されたんも聖人やと思われてたせいなんやろか…てハッとする。
もしそうやとしたら、告白もイマイチ伝わってへんてことちゃうん…?
これもっかいちゃんと言うた方がええんやろか…
アレでもかなり恥ずかったんやけど…言えるやろか…と内心焦る俺とは対照的になまえは落ち着いたって感じの息を吐く。
「はー、白石にも普通の感覚あるみたいで安心したわ」
「いや、俺 普通の人間やで…?」
「いやいや、四天選ぶ時点で普通ちゃうから」
「でも先輩らにもずっとおもんないって言われとったし…」
「まぁ…ボケのセンスはちょっとズレとるもんなぁ」
「そこはこれから頑張るわ…!」
「いや別にそのままでも四天なら誰かしら拾ってくれるし大丈夫やろ」
「いや!もっとなまえに…オモロイとか、格好いいとか、…好きやとか、思てもらえたら俺も嬉しいし、」
「、」
「多分、なまえが思とるよりずっと…俺はなまえんこと好きやから。頑張るわ」
俺的には、精一杯 キメ直したつもりやし
本心やし、真面目な顔して言うたはずやし
なまえも真面目な顔で聞いてくれてる、
と思ったんやけど
「…白石……やっぱ自分可愛えな…?!」
「…え?」
「健気すぎるやろ…彼女に欲しい…!いや、彼氏やねんけど!」
「なまえ…?」
「努力家なんは知っとったけど恋愛面でもそうなんやなぁ…得積みすぎやろ…人間としての格がちゃうねんマジで…!しかも顔もええてどういうことなん!?神か!?」
「……」
今度こそ
ちょっとくらい ええ雰囲気になったりするんかと思てたけど、そうはならへんくて何て言うてええか今の俺には分からんかった。
聖人よりさらに遠ざかった気ぃもするし…
難しいな
ええ雰囲気作りももっと勉強するとして、今日は付き合えただけでよしとしとこか。
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