本当の家族
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嫌な予感ってやつはどうしてこうも当たるんだと 恨まずにはいられねぇ。
見回りの最中、BADの最深部で発生した黒い霧から 俺自身なんとか逃れたってのに
人の気配のしねぇ街に嫌な予感がして、すぐさまアジトに引き返したが もう遅かった。
「嘘だろ……!!」
信じたくなかった。
夢でも、冗談でも、何だっていい。
これが現実でさえなけりゃ、何だっていいのに。
いつも笑顔で迎えてくれる子供たちが、なまえが、
アジトから消えちまってて 絶望する。
朝には居たんだ。
『おかしな連中がウロついてるから 絶対遠くには行くなよ』って子供たちに言いつけて
『あんまり危ないことはしないで』って心配するなまえを宥めて
無事に帰るって約束に、あいつは『待ってる』って言ってたんだ。
なのに、何でだよ!何でこうなるんだよ…!
『守ってやるから』なんて言っといて、結局 俺は何ひとつ守れねぇで…!
お前らを失っちまったら 俺はいったい、
どうすりゃいいんだ
そう思った瞬間、雷で照らされた空に 現れた地上絵を見て
残された俺にできることなんて ひとつしかねぇじゃねぇかと、心が決まる。
その相手がボマーだとは思わなかったが、相手が誰だろうと関係ねぇ。
俺がシグナーであろうとなかろうと
勝敗で魂が消えるとしても
闇のライディングデュエルの衝撃がどれほどのものだって
そんなことは全部どうだっていい。
大切にしてたんだ、俺なりに。
助けてやりたかった
支えてやりたかった
見守ってやりたかった
もっと色んなことをしてやりたかった
なのに あいつらは、もうどこにも居ねぇ。
もうあいつらの笑顔を見られねぇなんて
このまま、一生会えねぇなんて
こんな終わり方…どうしたって許せるわけねぇだろ!
遊星、いくらお前の頼みでも、
「もう俺の心はどうにもならねぇんだ!!」
「クロウ!」
「分かってくれよ、遊星!俺たちはもう戦わずにはいられねぇんだよ!ダチならしっかり見ててくれよ!俺たちのデュエルを!!」
ボマーとのデュエル中、何度もデュエルを止めるよう訴えていた遊星にそう叫んでデュエルを続行する。
復讐は新たな復讐を生むだけ?そんなこたぁ分かってるさ。
それでも、どうしようもねえんだよ。
信じられねぇんだ。認めたくねぇんだ。
今アジトに戻れば、やっぱりあいつらがいるんじゃねぇかって
いつもみたいに出迎えてくれるんじゃねぇかって思っちまう。
そうだったらどれだけ良いかと
自分で否定するたび、思い知る。
好きだったんだ。あいつらが。
なまえが。
ずっと 笑ってて欲しかった。
俺を 頼って欲しかった。
嘘でもよかった。こんなことになるなら…
ずっと一緒にいてやるって、言ってやりゃあよかったんだ。
それであいつが少しでも安心するんなら、
鬼柳なんか関係なかった。
俺は…俺の気持ちは、
とっくにそう決めてたじゃねぇか。
落車しちまう程のダメージを受けたって
崩れた瓦礫が頭上に降ってきたって
地縛神を倒すその瞬間すら
どうしたってお前を忘れられねぇんだ。
マジでもうどうしようもねぇのかと思ったが
『私を倒せば自縛神に囚われた魂は解放される』
『必ず子供達を助けて、そして立派に育てろ』
そう言って消えちまったボマーの
その言葉を信じるなら、
他のダークシグナーを倒せば あいつらも戻ってくるかもしれねぇってことだ。
その希望に、デュエル中に折れた肋骨の痛みも吹っ飛ぶ。
地縛神の中に居た子供達が本当に助かったのかは分からねぇ。
確信も確証も…何もねぇけど
それでも 俺は、
諦めねぇ
お前に言わなきゃならねぇことがあるから。