American lemonade
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俺の知らないうちに
セナに任せているうちに
変わった
『ぜったい、約束だから』
なまえが、そんな風に何かを強く言うなんて思いもしなくて
泣き虫で、気が弱くて、いつも誰かに守られてるような…守ってやらなくちゃいけないような、そんな気がしてたから
少し、驚いた。
それと同時に
もったいないことしたな、とも思う。
情けなくたって何だって構わずに、真っ先に会いに来てたら
もっと早く安心させてやれたし
変わっていくその姿を傍で見ていられたかもしれない。
なにより、
俺にとっては これ以上ない告白のようなその約束を
もっと早く、聞けたかもしれない。
「あの、だから、約束…守れてないわけじゃないっていうか、まだ終わってないっていうか…えっと…」
…結局それが分かってたとしても、俺はきっとすぐに会いには来れなかっただろうけど
そんな俺を、こんな風に待っててくれるのは きっとなまえだけだと思う。
だから、
「……ごめんなさい…」
「…なんで謝るんだ?」
「説明、下手すぎて……」
いつまでもそんな不安そうな顔させてちゃ、なっさけないよな。
「…いや。 それなら、傍で応援しててくれ。俺がその約束、守れるように」
「え…?」
「…嬉しかったよ。なまえが『勝って』って言ってくれたこと、心から。だから、俺にも ひとつ 約束させてくれるか?」
「…?」
「なまえがずっと俺を応援してくれるって言うなら、」
「…」
「俺はずっと なまえの傍にいる」
なまえがいつも笑っていられるように
どこに居ても、誰が隣に居ても、いつでも
助けてやれるような、支えてやれるような 場所に居たい。
たとえそれが、俺のわがままだとしても
もしその必要がなくなったとしても
「この約束は、一生かけて守る」
もう誰にも譲らないって、決めたからな。
「……!」
「会いに来るのが遅くなったこと…それで許してくれるか?」
「……でも、私まだ…何もできなくて、すぐ泣いちゃうし、本当に 全然…許すとか、そんな…いつか…そう、できたらいいなぁ、とは思う だけで…」
「今からだって遅いくらいだ。待たせてばっかりだったからな」
「そんなこと…!」
「俺は、なまえが応援してくれたら嬉しい」
「!……」
「俺の傍で俺のこと、ずっと応援してくれるだろ?」
「………うん、」
目を伏せて、覚悟を決めたように小さく頷くなまえを見て
答えは分かってるようなもんだったのに、俺はどこかほっとしていて それを可笑しく思いながら
「…りっくんのこと応援してくれる人、きっと沢山居ると思う…から…りっくんは忘れちゃうかもしれないけど、それでも、絶対、応援…してるから」
頷いたまま なかなか顔を上げないなまえの頭を撫でてやれば、ゆっくりと顔を上げて俺を見る。
「忘れるわけないだろ。なまえこそ 俺の約束、忘れるなよ?」
まだ固いその表情に
『大丈夫だ』って言ってやるみたいに言葉を選べば
「……忘れられないよ、嬉しくて」
目を細めて、強く嬉しそうに微笑むのが
愛おしくて
もう一生、 忘れられそうもない。
American lemonade-アメリカンレモネード-
【忘れられない】
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