青島カズヤ連載
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良くねぇ〜〜〜〜〜!!
元に戻れたらいいとか!全然良くねぇだろ!!
てか元ってどんなだった?!全然違くねーか…?!
そんなことを、他の男に話しかけられているなまえの方を必死に見ないようにしながら自分の席で頭を抱える。
正直、今すぐ割って入って 前みたいに庇えたらどんだけ楽か……と、思ったところで本人に言えるわけねーし…。
ミゼル事変が落ち着いて、学校が再開する時
本人にも思うところがあったみてーで
これを機に男が苦手なのを克服しようと努力をし始めたなまえに
言えるわけもない。それがどれだけ嫌でも。
そのままでいて欲しいなんてのは、俺のわがままで
なまえにとって必要なことだってのは分かるし…いい変化、なんだろ。多分。
頭では分かってる、けど
「カズヤくん、今日 キタジマ行く…?」
肩をつつかれて、そうコソッと話される
その距離感が 前よりすげぇ近い気がするとか
「…行くけど、何だよ」
「さっき放課後の予定聞かれて…カズヤくんとキタジマに行くって言っちゃって…嘘になったら良くないなって…」
「ふーん…」
咄嗟に出す名前が俺だっていうのが嬉しくて
でも、その会話の相手が他の男だっていうのがすげぇ嫌で
「…とっさに他のこと思いつかなくて…次からは 気をつける、ので」
「別に。それで断れるなら好きに使えよ」
「……ありがとう、」
何するにも心配で、一緒にいなくて平気なのか気になるし
かといって一緒いると 前より意識しすぎてて 変な感じになるし…
「…他にも何かあるのか?」
「……もうちょっとここに居ていい?」
「は?!」
「…他の人は…やっぱりすごく緊張するから……」
…つまんねーことですぐ自惚れそうになるし。
机のそばでしゃがみ込んで小さくなってるなまえを見て
思わず頭を撫でそうになる自分に気づいて慌てて抑えた。
マジで感情のコントロールが どうかしちまってる気がすんだよなァ……
あー…色んな意味で耐えられる気がしねぇ…。
今こんなで これからどうすんだ…。
話さなくたってなまえは人気あったんだ。
少し話しただけで いいなと思っちまう奴はきっといくらでも出てくるに決まってるってのに。
そんな俺の予想は 放課後にはもう現実になる。
なまえの靴箱から紙が一枚落ちてきた瞬間、すげぇ嫌な予感がして
しかめっ面になったのが自分でも分かった。
「……呼び出しか?」
「……」
小さく頷くなまえに、やっぱな…と視線を下げて
なげやりに自分の靴を地面に放り投げた。
「…ま、別に無理して行かなくてもいいと思うぜ。それで返事にはなるだろうし」
「…でも、悪いし…頑張ってみる。そういう話じゃ…ないかもしれないし…」
「……」
そんなわけ、ねーだろ。
放課後に人いねーとこ呼び出して、相手がお前で、告白以外 あるわけねぇって。
俺が怒ってるとでも思ったのか
分かるか分かんないかくらい控えめに、指先で引かれた服は俺を頼りにする合図。
「…先行っちゃう…?」
「…分かった。待っててやるから…」
「…絶対いてね?」
「分かったから早く行ってこいって」
「うん」
なまえを見送ったその場で でけーため息をついて座り込む。
面白くねぇ。行かせたくもねぇ。
けど 止める権利なんか 俺にはない。
告白を断ったあとは、決まって落ち込むなまえを ひとりにもしたくねーし…
あーあ、
俺以外
誰もお前を好きになんなきゃいいのに。