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部屋からもう既に騒がしい甲板へ出れば、
コックとなまえが話してるのが視界に入って
思わず顔をしかめた。
同じ船に居りゃあ喋ることなんざいくらでもあるだろ
しかも相手は女と見りゃ見境ねぇエロコックだ。
楽しそうに相手をしてるなまえを、特に気にする必要もねえと分かってるが…
勝手に動いたんだ、顔が。
頭をガシガシとかけば、今度は欠伸がひとつ。
覚醒してきた頭で、
鍛練でもするか、とトレーニングルームへ足を向ける。
「あ!ゾロ、おはよ。今からトレーニング?」
「…あぁ」
「一緒にあがってもいい?」
「勝手にしろ」
「てめーゾロ!心ちゃんに対してなんつー言い種だ!レディに対するマナーってもんを教えてやろうか?!あぁ?!なまえちゃんとお付き合いできるだけでも幸せだって言うのにテメーときたら…」
挨拶ひとつまともに出来ねえのか!だのなんだの後ろから聞こえやがるが、無視だ。
毎日好き勝手に文句つけやがって…めんどくせぇ、と思いつつマストにかかる梯子へ手をかける。
「サンジくん!いいよ、ありがとう」
「いいや、普通もっと優しい言葉のひとつでもかけるもんさ!なまえちゃんが優しいからって調子に乗ってんだあのクソ剣士!」
「そんなことないよー。それにサンジくんがいつも優しいから、充分だよ?」
「!……」
「なまえちゃん…!俺の優しさはいつでも君のものさ~! あとで何か飲み物持って行くから、気をつけて上がりなよ!」
「うん、ありがと。サンジくん」
毎日毎日飽きもせず、甘ったるい声で
…くだらねぇ。
なんて思ってた、はずだ
「…大丈夫か」
それが何を思ったのか戦闘の後にふ、とそんな言葉が出てきた。
今までわざわざそんなことを言ったことがなかったからだろう、なまえは驚いて俺を見た。
その顔を見て、俺は何を言ってんだと思ったが もう遅い。
勝手に動いたんだ、口が。
「…ありがと、大丈夫だよ?」
「……そうか」
ばつが悪くて視線を逸らせば、なまえが笑う。
…らしくねえことなんか、するもんじゃねえな。
「珍しいね、ゾロがそんなこと聞くなんて」
「……」
女ってのはこんな時ばっかり、なんでも見透かした様に聞いてくる。
おめーがコックの方が優しいだのなんだの言ってるからだろうが、とは言えずに黙った。
「変な顔してる」
「うるせェ…」
だいたい怪我がねェかなんてのは見りゃ分かるし、させるつもりも毛頭ない。
だからわざわざ言う必要もねェんだ。
「ゾロが優しいの、私ちゃんと知ってるよ」
「…そうかよ」
「でも、さっきのも嬉しいよ?ありがと」
「……」
…らしくねえことなんか、するもんじゃねえけど、
まぁ、お前が喜ぶなら
たまには
それぐらい聞いてやってもいいかもな。
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