JAMP other
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「今度どっか飯行かね?」
入学してからもう何度目かのこの発言に、みょうじの隣にいた耳郎が「あんた懲りないなー」とか何とか呟いた。
分かってるよ!?俺だって分かってるけどさァ!
しょうがなくね!?俺こういう性分だし!せっかくの高校生よ!?女子と遊びてーじゃん!!
そりゃだいたい流されっし断られっし相手にされねーけど、それは過去なわけよ!
今回はいける可能性だってあるくね!?つかなんで皆ノッてきてくんねーかな!なんて内心ヤケになってる俺を見て、瞬きを2度ほどしたみょうじはふっと口角をあげた。
それを真正面から見た俺は、耳郎の言葉でやさぐれた気分なんてなんのその。
あ~やっぱ女子の笑顔は癒されるよな~超カァイイ!
断られてもとりあえずにこにこしてくれただけで俺は嬉しいわ!!
もういっそこのまま答えは聞かねー方が…いやまだ分かんねーけど、
「いいよ」
ほらな~~!やっぱ断…
「えぇ!?」
「上鳴くんは何好き?」
「え、えぇ!?いや、そんなんみょうじの好きなんでいいけどさ!マジ!?マジでいいん!?」
「え?何で?普通に放課後、クラスメイトとどっか寄ったりするくない?」
「するする!!」
「バカ、コイツが言ってんのは1対1だって」
「え?響香ちゃんは?」
「ウチもう断ったし。コイツ女子皆に言ってるからね、なまえも真に受けないほうがいいよ」
「ちょいちょい待てって!そんなん言ったら俺の印象悪くなっちゃうだろ!!」
「事実じゃん」
「俺はアレよ!?いつだって本気なんだぜ!?」
「余計どうかと思う」
「なんで!?!」
キセキだ!今キセキが起こってる!!なんて内心めちゃくちゃ浮かれてたってのに、耳郎の発言は俺を地に落としかねねー。いやマジで。
やっといい返事貰えそうだったってのにさァ!!つーか飯ぐらいよくね?!
「んー…」
「やめときなって」
「マジで耳郎は俺になんか恨みでもあんの!?」
別にないけど、って良いながらその冷たいは視線なんなん!?ガード固すぎねぇ!?
と絶望すら感じ始めたこの時、空の雲でもはれたのか 窓から一段明るい光が差し込んで目が眩む。
「私は…どっちでもいいよ!人生何があるか分かんないし、何が何のチャンスになるか分かんないから、なんか色んなのに乗っかっとこうかと!!」
「あんた全体的にアバウトだね…」
「…俺、みょうじと付き合うわ…」
「上鳴は気早すぎ」
光が相まって、みょうじがもう天使みたいに見えたとか
大袈裟だと思うけどマジ、後光さしてた。
これ拝むしかねぇわ、なんて手を合わせてたら
みょうじが戸惑い気味に自分を指差して首を傾げる。その仕草もカワイイなちくしょー。
「えっ?……と、付き合うって…私と上鳴くんが?」
「そう!」
「…名前と個性しか…まだ知らないと思うんだけど……?」
「それ可能性あるってことじゃね?」
「ポジティブだ…!」
「おうよ!とりあえずみょうじ、何好きなん?」
「えっと…パスタ…かな!あ、デザートにパフェとかもあると嬉しいなぁ、」
「おー、あるある!美味いとこ知ってんよー」
「ほんと?」
美味い飯を想像したのか、「…楽しみ、」っつって、ふんわり表情を崩したのがまた、あー カワイイ、なんそれカワイイ。
おんなじことしか言えなくなるわコレ、なんて 電気を使ったわけでもねーのにアホになってる自分の頭をどうすることもできずに
「俺も超楽しみ」
なんてへらへら言ってたら
いつにするか決めるのを
忘れたまま
席に戻ってた。え、嘘だろ?!
←
2/5ページ