ハイキュー!!
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「僕といて面白いの」
その質問は、
確かに唐突だったけど
「…?」
「……」
質問の意味が全く分からない、
って顔をされると、何か途端に煩わしくなって
ため息と一緒に「忘れて」と一言呟いた。
『月島ってさ、彼女の前でもそんな顔してんの?』
『…はぁ?』
日向と王様の勉強の出来なさにわざとらしく大きなため息をついた時、
日向からそんな言葉が飛んできて 思わず眉間に皺を寄せた。
『それ!その顔!!すっげー怖い!!』
『それは君らの頭が悪いせいだよね?』
『ひっでー!ずっとそんな顔してたらそのうち彼女にフラれんだかんな!!』
『どうでもいいけど、その式途中計算が既に間違ってるよ。やる気あるの?ないなら今すぐ帰るけど』
『えっ!?マジで!どこ!?』
『……』
確かになまえはちょっとバカだし
そのせいで呆れることなんてしょっちゅうあるけど
そんなの、今更デショ。
「どーいう意味?」
「人の話聞きなよ」
僕のそんな言葉に腑に落ちない、という顔をして
もう暗くなった帰り道、隣で唸り始める彼女に
今更だって分かってるなら僕も言わなきゃいいのに。と数秒前の自分の行動を恨む。
「ん゛~…」
「唸るな。ない頭わざわざ使わなくていいから」
そう言っても唸り続けるなまえに嫌な予感がして
本当に人の言う事を聞かない彼女の言葉を、これ以上聞かないように
首にかけていたヘッドホンを耳に当てる。
「蛍と居るの、楽しいよ?」
「……」
「え!無視!?なに!?なーにー!?」
「うるさい」
「蛍が聞いたのに~~!!」
「うるさい」
これ以上話す気はないって風に顔を背ければ、また隣で唸り声がする。
うるさいな、しょうがないデショ。
日向の言う事を真に受ける自分もどうかしてたと思うし
一緒に居て楽しい、
なんて普通に言うなまえも、僕からすればどうかしてる。
そんなこと言われたって、
困るんだよ、反応に。
だから、さっきの言葉も聞こえなかったふりをして、何食わぬ顔で歩く。
なまえは隣で不服そうにしてたけど
何か思いついたように腕を掴んだと思えば「話してくれないなら手貸して!」と、返事もしない僕の手を 勝手にポケットから引きづり出して
手をつなげば、満足そうに歩き出す。
暫くして
ヘッドホンの外から聞こえてきた
小さな鼻唄に
単純…なんて思いながら、僕は小さく笑った。
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