Rainbow 8
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『……んぅ?』
カリカリとシャーペンの音が耳に心地よく響いてくる。
薄目を開けると、山田くんのおしゃれ眼鏡が見えた。
…彼のYシャツはいつも皺ひとつ無いなぁ。
ぼんやりする頭でのそっと起き上がると、夕日の射し込む教室はガランとしていた。
あれ?
勢い良く立ち上がり机を叩く。
びくぅっと過剰反応をした山田くんは綺麗に90度こちらに首を回した。
『ヤマダ!!』
「は、はい!」
『…授業はどうなった!』
「今日も分かり易かったです!」
『そんな事を聞いてるんじゃない!いつ終わったの!?』
「さ、三十分程前に…」
焦った様にいそいそと眼鏡を上げる山田くん。
『なぜ起こさなかった…』
「き、気持ちよさそうに寝てたから…起きるまで待とうと…」
『おい…』
「…はっ!」
『今度から終了5分前に起こせ』
「はっはい!」
私は鞄を引っつかむと、わたわたする山田くんを置いて教室を出た。
今の会話で、俺様な誰かと虐げられてる誰かを思い出したが、気のせいにして廊下の窓から校門を見る。
…女の人だかりだ…しかもハンパない…。
私は一目散に走り出した。
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