Rainbow 6
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『はーひふーへほー!』
あれから数日、やっと口と体が動くようになってきた。
これならローの嫌味にやり返せる。
ソファで眠る奴を眺めてほくそ笑んだ。
「………ウッ………」
悪寒を感じたのか、ローはぶるりと震えて身を縮める。
私はツカツカと近づき、ブランケットを引っぺがした。
『朝ですよ!あーさー!起きろ!』
ローは薄目を開けて私を睨む。
「お前…元気じゃねェか…」
『お蔭様で朝から高血圧ですよ!誰かさんに分けてあげたい』
「……なら何故、俺はここで寝ている…」
…そうか、しまった。怪我に障るからって、私はベッドを独り占めしてたんだ…。
ローは口角を上げると起き上がり、ベッドへ移動するとシーツに丸まった。
毎朝毎朝、よくも懲りずに抵抗できるなぁ。その熱意をもっと他で有効利用できないのか。
『一度起きたならそのまま諦めろ!』
「…断る」
なおも頑なに起きようとしないローに業を煮やし、一人食堂に行こうと踵を返す。
「………おい…」
突然トーンの下がった声に、ぎくりとする。
「……離れるなと言っただろう」
私は重い溜息を吐いた。
まただ…。
あれからいつもこれ。私のプライベートなんてあったモンじゃない。どこに行くにも逐一聞かれ、常に一緒に行動して……なんだか見張られてるみたいで気分が悪い。
くるりと振り返ってローを見る。
『じゃあ早く起きてよ』
「……お前も…」
『寝ない。もう起きてるし』
いつもの様に舌打ちしてバスルームに消えるローを見ながら、彼はこんな人格だったかなと考えあぐねる。
…いや、初対面は冷徹で悪魔みたいだった。
いつから変わったんだろう。
じわりじわりと何かに侵食される様に段々変化していく彼の態度に、少し不安を覚えた。
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