Rainbow 6
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「どうした」
仏頂面の上に更に眉根を寄せたローが不審気に問う。
私はよっぽど間抜けな顔をしているんだろう。
『…なん、で…』
あぁ、ホントに喋り辛くてもどかしい。
「お前が寝てたからだ」
はぁ?寝てたから船を出した?とんだせっかちさんだな!
「もう降りる必要は無い」
降りなくていい?どういう事?この島はもう出たから、違う島で降りたらいいのかな。
この先にも安全な島はあるのだろうか、そこにはいつ着くんだろうか、と考えあぐねていると、ツ…っと額に冷たい感触がした。
「傷が付いちまったな」
ローの指が私のおでこを異動する。鈍い痛みが走り、そういえば血が流れたな、と記憶を手繰り寄せる。
「…少し縫った。なるべく跡が残らない様にはしたが…」
目の前の顔が歪んだ。
どうしてローがそんな顔をするんだろう。
縫ったって、彼が治療したのか。そう言えば医者だったっけ。
“死の外科医"
そんな彼の通り名をベポは誇らしげに教えてくれた。あの時は人格にピッタリだって大笑いしたけど。
『…ふっ…』
「何笑ってやがる」
捻くれてて分かり辛くて口が悪くて……そんなものでわざわざ覆い隠さなくてもいいのに。
『…あり、がと…ロー』
「………あァ」
私の背中に枕を差し込み体を安定させると、大人しくしてろ、と念を押し、ローは部屋を出て行った。
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