Rainbow 6
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手の平に暖かい感触がする。
うっすら目を開けると、最近漸く見慣れた白い天井が視界に映った。
「……起きたか。具合はどうだ」
同じく最近聞き慣れた声に顔を向けようとしたら
『………いっ…!』
首に激痛が走り、痛みに顔が歪む。
「全身打撲だ。骨は折れてねぇが、しばらく安静にしてろ」
『…ぜ、ぜんしん…だぼく…』
口の中が切れているのか上手く喋れない。
…そうだ私…黄猿さんの攻撃をくらったんだっけ。あんなにテーブル跳ね飛ばしてよく骨折もしなかったな、骨太なのかな。
それよりここ間違いなくローの部屋だよね。何でまた…。
ゆっくり視線だけ動かすと、私の手を握り、しかめっ面をしたローと目が合う。
よく彼のこの表情を見るな…と思い複雑になった。
そうさせているのは自分だ。
「……ベポを庇ったらしいな。礼は言うが、無茶をするな」
そうだ、ベポ。彼は大丈夫なんだろうか。私より黄猿さんの近くに居たのだ。怪我をしているに違いない。
『……べ、ベポは、ぶじ?』
「あいつも一応、戦闘員なんでな。大した怪我はしてねェ。お前は自分の心配してろ」
良かった。あの優しい白熊が痛い思いをしていなくて。
「お前の昼食を持って越させる。大人しくしておけ」
そう言うとローは手を離し、立ち上がる。
…昼…食…?
黄猿さんと会ったのは昼過ぎだった。意識が無い内に、丸一日経ってるんだ…。
私はハッとする。
昨日は確か "明日の朝出航する"と言っていた。
とすると、私が早く降りないと、この船動かせないんじゃない?
手でベッドを支え無理矢理体を起こす。
『……あいたぁぁー!!』
「………馬鹿か」
心底呆れ返った目で見られた。…あの目は本当に馬鹿を見る目だ。
「安静にしてろと言っただろう。言う事が聞けねェのか?」
『…ごめん、ふね…おろして…』
「無理だ」
即答するローを睨みつけた。
だって私のせいで出航遅れちゃうじゃん。勝手に逸れて怪我して手当までして貰っといて、これ以上迷惑掛けたくないよ。
「船はもう出ている」
ローはしれっとした顔でそう言った。
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