Rainbow 4
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「船長ーー!!緊急事態だよー!!」
ドンドンドン、と激しくベポは扉を叩く。激しく見えるけど、きっとこれがベポの普通なんだろう。
「………入れ」
中からそう聞こえるや否や、勢いよく扉を開けるベポ。
「アイアイ!…船長、名無しさんの頭を怪我させちゃった…診て欲しいんだ」
そう言って申し訳なさそうにうな垂れる。
『怪我って程でも…頭打っただけなんだから、大袈裟だよ』
既に頭の痛みも薄れてきたし、時間が経てば気にならなくなるだろう。
「…気をつけろベポ。コイツの頭がこれ以上悪くなったら可哀相だろう」
ほーらほら、こんな事言われるでしょ。もうベポのせいだよ。
『本当に大丈夫なんだから!わざわざローに診てもらう必要なんてないよ。私、食堂で飲み物貰ってくる…』
「ダメだよ!今食堂に行ったら!名無しさんは頭を大事にしなきゃ!夕飯まで船長に診てもらってて。じゃあね!」
そう言うとベポは慌ただしく部屋を出て行った。
何だろう、無理やりというか…。
『何か…ベポ変だよね…』
「大方、お前の最後の夜に宴でもするつもりなんだろう」
『え!マジで?そんな事してくれるの?』
「あいつらの考えそうな事だ」
こんな短い居候に、しかも異世界人とかワケ分かんない事言ってる不審者に、なんて親切な人達なんだろう!
「まぁ、クルー達は何かと理由をつけて宴を開きたがるからな。珍しい事じゃない」
…感動が薄れた。空気読め。
そもそもベポが秘密にしてるのに、あんた喋ったらダメだろ。
「酒を飲むのはいいが、あまり羽目を外すなよ」
『大丈夫大丈夫!』
イベントやら飲み会やら盛り上がる事が大好きな私は、頭の中が宴で一杯だった。
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