Rainbow 3
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二人がかりでキッチンまで肉片を運んだ後の体の生臭さは凄まじかった。
案の定、コックは小躍りしながら喜んでくれたけれど。
「名無しさん、なんだか臭うぞ」
通りすがる船員達がびっくりした顔で口々に言う。
『私が臭いんじゃなくてね…』
船員一人一人に必死に説明する姿を見て、シャチが笑いながら言う。
「ハハッ!お前女なのにな!」
『シャチだって臭いよ!あーお風呂入りたい』
この恰好で船長室に入ったら嫌な顔をされるんだろうなぁ…アイツが運べって言ったのに、理不尽な文句を言うのが目に見えている。
『ねぇシャチ、この船の風呂場ってどこ?』
「このまま真っ直ぐだけどよ。なにお前俺と一緒に入りたいの?」
『おめでたい頭だね。シャチはもちろん私の後だよ』
「チェッ、船長室の使えばいーじゃん」
はぁー、と私はわざとらしく溜息をついた。
『分かってないね…。私は出来るだけストレスフリーで過ごしたいの。部屋でこの異臭振り撒いたら汚物扱いされるでしょ』
「あぁ、なるほどな……ってここだぜ風呂場」
『結構広そうだね。今は誰も入ってないの?』
「物音しねーし、大丈夫じゃねーの?すぐ出てこいよ。俺も早く入りてーんだから」
『じゃあそこで見張っててね。ユックリ寛いでくるから』
「ってコラ!」
不満気なシャチを尻目にドアを閉めた。
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