Rainbow 3
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「……ROOM」
低い声が響き渡った。
聞き慣れたその音の出所を必死で探す。
船内に通じるドアの前に彼は佇んでいた。
『ロー!!!』
刀を構えた彼を見つけた途端、安心感から泣きそうになった。
「バラされたくなけりゃ避けてろ」
カクカクと馬鹿みたいに頷いた私は、縺れる足で必死に物影へ隠れた。
膝を抱え、震える体を何とか落ち着かせようと深呼吸するが、動悸が激しく呼吸さえままならない。
大丈夫、ローがいる。
彼は強い、なんて何の根拠も無い筈なのに、確信だけはあった。
私は物影から少しだけ顔を出す。
辺りは暗い半円に包まれていた。ローはただ一筋、太刀を下ろす。当たりっこ無い距離に関わらず、耳に届いたのは怪物の雄叫びと、バシャバシャと海面に何かが落ちていく音だった。
「せんちょぉーー!!」
シャチが起き上がり叫んでいる。良かった、彼も無事みたいだ。
「俺の存在見えて無かったんすか!?危うく一緒にバラされる所だった!」
「あァ、見えてた」
ガックリ肩を落としうなだれるシャチ。
「おい、いつまでそこに隠れている。出て来てコレを片付けろ」
私は未だガクガクする足を無理矢理動かして甲板へ出た。
彼が足で蹴り上げたソレは、未だピクピクうごめく肉片…。
『フギャアァーー!!』
エグい!グロい!直視出来ない!
「調理場にでも運んでおけ。コックが喜ぶ」
そう言うと、ローは踵を返し船内へ入って行った。
まだぶつぶつと零しているシャチに、呆然としながら問い掛ける。
『ねぇ…私達が食べてる食事って………ナニ?』
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