Rainbow 3
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朝食が終わり部屋に戻ると、ローはソファに座り、徐に分厚い本を読み始めた。
私も隣に座り、彼の読む本を覗き込む。
『全部英語じゃん。よく読めるね』
「当たり前だろ。お前読めねェのか」
『これは私の世界では違う国の言葉なんだよ』
「はァ?話す言葉と文字は違うのか?」
『一緒なんだけど…この世界では違うみたい。何でだろ?』
意味分かんねェ…、そう言ってまたローは本に視線を落とす。
「…あの火拳屋の手配書…」
『え?なに?』
「お前、偉く長い事見てやがったな」
『うーんそうかな。なんか気になる笑顔だったんで、つい』
「…………」
黙ってまた本に目を落とす。何が言いたかったんだろう。
それより
……暇だ。
確か、午前中は釣りをするってさっきシャチが言ってたっけ。
『私、シャチの所行ってくるね』
立ち上がるとイキナリ腕を引かれた。
『わっ!ちょっ!』
勢い余ってローの体に突っ伏す。意外とシッカリした胸板に勢い良く鼻を打ちつけた。
…地味に痛い。
抵抗する間も無しに首に走るチクリとした感触。
「…行ってこい」
そう言うと、ローは私の体を離した。
『今、何かしたでしょ』
「さぁな」
私は首を撫でながら抗議する。
『絶対キスマークつけた』
「所有印だろ」
『だからあんたの物じゃないってば!!ホントこういうの止めてくんない!?』
猛烈な剣幕で怒鳴っているのに、まるで音など聞こえ無いかの様に本をめくる手を止めないロー。完全無視だ。
何を言っても我関せずといった調子に、体力と精神力の無駄遣いだと諦め、足早にシャチの元に向かった。
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