Rainbow 3
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
-----
--------
体の節々が痛む。
寝過ぎたからかな。
それもあるだろうけど、多分同じ体勢で長時間寝たからだ。
後ろからキツく抱きしめる形でお腹に回っている手に、自分の手を沿わせた。
ローは何時頃ベットに入ったのだろう。
私はソファで寝ていたはずだけど、ローが運んだのかな。
時計を見ると朝の7時半。確か朝食は7時って言われた気がする。もう皆食堂に集まっているだろう。
私は自分に課せられたミッションを思い出した。
『ねぇ、ロー起きて』
未だ離れぬ腕の枷を解こうともがく。
「……ン……」
ローは少し身じろいだだけで、大した影響は無かった様だ。
『ねぇ、起きてってば』
「………あァ……」
言葉とは裏腹に、腕の束縛は強くなる。
もしかして、あんまり寝てないのかな。それだと今起こすのは可哀想だ。
『ローはまだ寝とく?私はみんなの所に行くよ』
「……………俺も行く……」
そう言うと、徐々に緩められる腕の力。
私は体を反転させ、彼に正面から向き直った。
まだ閉じられている瞼を見つめる。
瞳が見えないせいで、ひどく穏やかな顔つきだ。
もともと顔が整っているのだから、あの目つきで損をしていると思うんだけど。
その綺麗な頬を撫でたい衝動に駆られ、はっと我に返ると慌てて言葉を紡いだ。
『私、顔洗ってくるね』
ベッドから降りようとすると、掴まれる腕。
「もう少しこうしてろ」
そう言って、ローは私の胸に顔を埋めた。
『あッ…ちょッ……』
胸の谷間(あんま無いんだけど)に鼻を擦り付けるロー。
暴虐無人で俺様な彼の、甘えた様なその仕草に思わず目を見張った。
『…ど、どうせ小っさくて物足りないんでしょ』
「……悪くねェよ」
寝癖がついた髪の毛は、横側から風を受けているみたいだ。
しばらくそうしていると、段々荒くなっていく呼吸。
背中を弄るように動く指先と、膝に当たるロー自身…。
『身の危険を感じるんですけど』
「…気を楽にしろ。すぐに終わる」
『ローってそうろ…「喧嘩売ってんのか」
背中を蹂躙した手が前に回ってきた所で、私はその刺青だらけの腕を掴んだ。
『……手、出さないって…』
「………言ったよな…」
ローは自分の髪の毛をガシガシと掻きながら、大きく舌打ちをした。
「そこで待ってろ、顔洗ってくる」
そう言うと、バスルームに向かっていった。
私が先に使おうと思ってたんだけどな……。
.