Rainbow 2
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
………………
甲板に吹く潮風が、長い髪を散らす。
顔にかかった一房を、摘んで丁寧に耳に掛けた。
遥か彼方に見える水平線。少しカーブしてるから、今いる所も地球なのかな。それともよく似た星なのかな。
カモメの様な鳥が、遠くでゆらゆら揺れている。
あぁ、静かだなぁ平和だなぁ。みんなどうしてるかな。
まだ一日も過ぎてないと思うけど、無性に元の世界が恋しいな。
私は次の島で降りるんだ。降りたらどこへ行けばいいんだろう。
お金も無い、服も無い、もちろん知り合いだっている訳ない。
---天涯孤独---
そんな言葉がピッタリだ。
こんなにのんびりしてていいのかな。
最悪の状況はもう数日後に迫ってるのに。
帰りたい、そう思って待ってるだけじゃダメだ。なんとかして帰る方法を見つけないと。
まず何でこの世界に来た?
逆再生してみようか。
気がついたら刀を突き付けられて、その前はローの長い足が見えて、その前は昔の夢を見て…………その前は……………
『あの薬!!』
何で今まで気付かなかったんだろう。
そうだ、あの薬だ。あれが引き金だったんだ。
どこへいったんだろう。中身はまだ残っていた。
もしかしたら、こっちに来た時にどこかに落としたという可能性もある。
……ローに聞いてみれば、何か分かるかもしれない。
.