Rainbow 2
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無駄に長い廊下を歩くと、突き当たりのドアから騒がしい声が漏れてきた。
あそこが食堂かな。
---ガチャッ!
勢いよくドアを開けると、ピタっと騒ぎ声が止み一斉にこちらを見る幾つもの目。
お構い無しに空いている席を探していると
「あっ名無しさん!おはよう!こっちおいでよ!」
昨日の白熊、もといベポが陽気に手を振っている。
ナイスアシスト、ベポ。やるじゃん。
私はペタペタとスリッパを鳴らして歩きながら、回りを見渡してみた。
全員、白のツナギ集団。なんじゃコレ、宗教か。
全身に視線を感じる。
値踏みする様にじっくり見る奴、チラチラ伺う様に見る奴。
お前何者なんだって顔してる。
欝陶しい。
私は立ち止まり、口を開いた。
『ハジメマシテ。何故か船に乗っている自称[異世界人]の名無しさんです。次の島までお世話になります。…………あの、そんな可哀相な目で見ないで。頭は大丈夫だから』
失敗した…。ベポにでも紹介して貰うんだった。
トボトボとベポの隣に腰かけると、向かいに座っているキャスケット帽の男が笑いだした。
「お前、ツッコミどころ満載だな!」
異世界人て!と言って、腹を抱え出す。
この船は無礼者の集まりか。
『ホントの事だもん』
私はムッとして言い返す。
「船長が言っていたのは、この事か」
今度は斜め向かいのキャップを被った男が口を開いた。
何を言っていたのか知らないけど、きっとロクでも無い事だろう。頭おかしいとか。
キャスケット帽を被った笑い上戸の少年は“シャチ”
キャップの真面目そうな男の人は“ペンギン”だと、それぞれ名乗った。
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