Rainbow 13
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
女部屋に作って貰った簡易ベッドに座ると、ぼんやりと窓を見つめる。暗くなった外の世界は、海さえも見えない。それがまるで彼の姿を掻き消してしまいそうで、目を逸らすとシーツを握り締めた。
「そんなに好きだったの?」
私の顔を覗き込んでナミが聞く。
急に視界に現れた彼女に少し驚いて目を見開くが、それでも強く頷いた。
「船長さんとはどういう関係だったのかしら?」
ソファに座ったロビンが、ワインを傾けながら穏やかに問う。
『………俺の…女って言ってた』
「きっと口だけよ!嘘つきね!」
「ナミ、不確かな事は言うものじゃないわ」
二人の姿が一瞬でモノクロに変わる。
ナミを窘めるロビンの声は、もう聞こえない。
…嘘…?
だって、じゃあ…
優しく頬を撫でてくれたのも、顔を赤らめ愛を囁いてくれたのも、揺さぶられる熱情も、全ては嘘だったの…?
なら、何が本当だったの。最初から本当の事なんて無かったの?
信じたい、と思うのは単なる願望でしか無い?
『……ッ……』
シーツに顔を埋め、打ち震える。心なんてとっくに折れてしまってる。
生まれて初めて“消えたい”と思った。
「ご、ごめんね!私余計な事言っちゃったみたい」
「…ナミったら。…名無しさん、心の中なんて本人にしか分からないのよ。憶測よりも会って確かめましょう」
背を撫でる細い指。気遣ってくれてるんだろう。
この優しい人達に、迷惑をかけてはいけない。
少し口の端を上げるとシーツから顔を出した。
『…ゴメンね、なんか酔ってるみたい…。もう寝た方がいいね』
一瞬瞼を伏せたナミは、次の瞬間には可愛い笑顔でロビンの腕を取る。
「…そ!名無しさんったら弱いわね!じゃあ私達はもう少しキッチンで飲みましょ」
「……ええ、そうしましょうか」
二人連れ立ち部屋を後にする。
扉が閉まると同時に深く溜息をついた。
…結局、みんなに気を使わせてるんだ…私…。
.