Rainbow 1
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「ふーん…名無しさんの話を聞いてると、やっぱり違う世界から来たんじゃないかと思うんだ」
ソファに座った私の頭を、タオルでわしゃわしゃ拭きながらベポは言った。
『信じらんない。そんな事』
でも、信じられない喋る白熊が目の前に居るから、異世界っていうのも真実身を帯びてくる。
「俺、グランドラインを航海してて“ニホン”も“アメリカ”も聞いた事が無いよ」
うーん、とベポは首を傾げる。ちょっと可愛い。
『…もし、もしもよ、異世界だとしたら…私帰れるのかな』
「帰れなかったら、ここに居るといいよ!」
『馬鹿言わないで!あんな男と同じ空気吸っていたくないよ!それにあいつが許すわけないじゃん!』
途端にシュンとするベポ。
「キャプテンはああ見えて本当は優しいんだよ。ちゃんとクルーの事考えてる」
『私には酷いけどね』
「名無しさん…キャプテンは…名無しさんの事、海に落とさなかった」
「…ベポ、お喋りが過ぎるんじゃねェか?」
ドスの利いた声にビックリして振り向くと、壁にもたれ腕を組んでいるあの男が居た。
「キ、キャプテン!」
何この人、気配無いんですけど。いつから居たの?
「余計な事は言うな。もう行け」
「ア、アイアイ!キャプテン!」
ベポは逃げるように部屋を出て行った。
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