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夕闇は道たづたづし 上

「それは警察頼った方がいいんじゃねぇの」
「近頃の警察は役に立たないと聞くものでねぇ...万事屋さんとこのあなた...坂田さんが滅法腕が立つと評判でね。興味本位で来てみたわけなんですがね」
「そりゃぁそこらの真選組とやらよりは腕も立つし顔もイイしモテるし評判ですよ、俺」

とまぁ、本当のことを言っといた。「いや、何嘘ぶっ込んでんだよあんた」というメガネのツッコミが聞こえるが無視しておく。そんなことより、

「……金はあんのか?」
「はは。私は故郷では有名な資産家でね。どうぞこれを」
「...!!」

目の前に出された札束を見て驚愕した。

「こ、こんなにたくさん...!?ぎ、銀さん」
「.........その探し人てのは只者じゃないらしいな」
「ははっ...ご想像にお任せますよ。探して欲しい"男"についてはあとでこちらの紙を...それでは私は失礼するよ」

小さく折った四角い真っ白な紙を細い指でテーブルに滑らせた。そしてそのままその男は出て行った。

「......」
「銀さんっこれはちゃんとやりましょうね...?」
「銀ちゃん!これ酢昆布どれくらい買えるアルか!」
「だー!うるせぇさっさと行くぞ!」
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