第一章
一部、例外で他の種族の土地や誰にも存在が知られていない場所に住んでいるものもいるが、大抵の者は種族に割り当てられた土地に住まう。
人間もまた、例外ではない。
クレナイたちの住む人間の国ワーストは、国を六等分してエリアに分けている。
時計で考えると2時間づつで区切ったようになっている。
時計回りに順に一面を森が覆い尽くす第一エリア。
因みにクレナイとアッシャーはこの森に住んでいる。
豊かな平地が広がり農耕や牧畜が盛んな第二エリア。
海に面しており水産業が盛んな第三エリア。
海に面しているため貿易が盛んで一番賑わっている第四エリア。
西側が獣人族 の国に面していて職人や研究所のある郊外の第五エリア。
ここが今回の騒動で獣人族 が侵入してきたと思われるエリアである。
最後に、東側にの国に面して兵士や魔法使いの訓練場所になっている第六エリア。
ここはマナが豊富にあり洗練された金属が採れる山地帯である。
王都は全てのエリアにかぶるように国の中心にある。
城下町では定期市が開かれ、人々が笑い、何不自由なく生活している。
余談だがつい10年前まで王都の広場には神が200年前に落とした聖剣が刺さっていた。
今、聖剣が刺さっていたとされる岩はただの剣で突き刺したような傷のある岩となっているが。
広場に置かれた瞬間移動補助石 が緑にひかり次の瞬間にはアッシャーとクレナイが現れた。
ふたりが現れた瞬間、ふたりを見つけた国民がわぁ、と歓喜に満ちる。
民1「クレナイ様!アッシャー様!」
クレナイもアッシャーも国の民に慕われている。
人ごみの中から男の子が走り寄ってきた。
民2「おはよう、クレナイ様!ねぇ、今日二軍騎士団が帰ってくるんでしょ?」
ク「…そうだけど。誰に聞いたの?」
民2「リズさんとダン様!」
ア「あの口軽い奴らめ。」
一応まだ秘密事項なんだけどね、とクレナイは言いつつ苦笑いする。
民2「クレナイ様、お父さん二軍騎士団で騎士してるんだけどだいじょうぶかなぁ?」
ク「心配?」
ウン、と男の子は頷きうつむく。
ア「大丈夫だ。二軍騎士団は戦闘に特化した軍。そう簡単に死んだりしない。」
う、うん。じゃあ、まってる。と気まずそうに言って男の子は走って行った。
ク「…そういう心配じゃないと思うけど。」
クレナイとアッシャーは城下町を進み王城に向かう。
途中でもたくさんの国民に話し掛けられ、門の前に着くころにはクレナイとアッシャーの手には色々なものが抱えられていた。
門番「お、おはようございます!クレナイ副騎長、アッシャー参謀長!」
ク「おはよう。」
門番がギイィと門を開ける。
門番「…お伺いしてもよろしいでしょうか?」
ク「なに?」
門番「あの、抱えられているものはなんでしょうか?」
あぁ、これ?と言ってクレナイは腕に抱えられた大量のリンゴを見せた。
ク「いやー、なんかさ。そこの八百屋のオッチャンにリンゴ美味しいよねって話したらリンゴくれた!」
お裾分けね、とクレナイは門番にリンゴを四つ渡して門を潜っていった。
門番「…四つ?俺が四人家族って知ってたのかな?…まさかねぇ。」
コツコツと靴をならして歩く。
ア「クレナイ~。門番さんの家族構成まで覚えてんの?」
ク「まぁね。何とか、王城に勤めてる人の履歴書とかに書いてある人は覚えたよ。国民みんなは無理だけどね。」
人間もまた、例外ではない。
クレナイたちの住む人間の国ワーストは、国を六等分してエリアに分けている。
時計で考えると2時間づつで区切ったようになっている。
時計回りに順に一面を森が覆い尽くす第一エリア。
因みにクレナイとアッシャーはこの森に住んでいる。
豊かな平地が広がり農耕や牧畜が盛んな第二エリア。
海に面しており水産業が盛んな第三エリア。
海に面しているため貿易が盛んで一番賑わっている第四エリア。
西側が
ここが今回の騒動で
最後に、東側にの国に面して兵士や魔法使いの訓練場所になっている第六エリア。
ここはマナが豊富にあり洗練された金属が採れる山地帯である。
王都は全てのエリアにかぶるように国の中心にある。
城下町では定期市が開かれ、人々が笑い、何不自由なく生活している。
余談だがつい10年前まで王都の広場には神が200年前に落とした聖剣が刺さっていた。
今、聖剣が刺さっていたとされる岩はただの剣で突き刺したような傷のある岩となっているが。
広場に置かれた
ふたりが現れた瞬間、ふたりを見つけた国民がわぁ、と歓喜に満ちる。
民1「クレナイ様!アッシャー様!」
クレナイもアッシャーも国の民に慕われている。
人ごみの中から男の子が走り寄ってきた。
民2「おはよう、クレナイ様!ねぇ、今日二軍騎士団が帰ってくるんでしょ?」
ク「…そうだけど。誰に聞いたの?」
民2「リズさんとダン様!」
ア「あの口軽い奴らめ。」
一応まだ秘密事項なんだけどね、とクレナイは言いつつ苦笑いする。
民2「クレナイ様、お父さん二軍騎士団で騎士してるんだけどだいじょうぶかなぁ?」
ク「心配?」
ウン、と男の子は頷きうつむく。
ア「大丈夫だ。二軍騎士団は戦闘に特化した軍。そう簡単に死んだりしない。」
う、うん。じゃあ、まってる。と気まずそうに言って男の子は走って行った。
ク「…そういう心配じゃないと思うけど。」
クレナイとアッシャーは城下町を進み王城に向かう。
途中でもたくさんの国民に話し掛けられ、門の前に着くころにはクレナイとアッシャーの手には色々なものが抱えられていた。
門番「お、おはようございます!クレナイ副騎長、アッシャー参謀長!」
ク「おはよう。」
門番がギイィと門を開ける。
門番「…お伺いしてもよろしいでしょうか?」
ク「なに?」
門番「あの、抱えられているものはなんでしょうか?」
あぁ、これ?と言ってクレナイは腕に抱えられた大量のリンゴを見せた。
ク「いやー、なんかさ。そこの八百屋のオッチャンにリンゴ美味しいよねって話したらリンゴくれた!」
お裾分けね、とクレナイは門番にリンゴを四つ渡して門を潜っていった。
門番「…四つ?俺が四人家族って知ってたのかな?…まさかねぇ。」
コツコツと靴をならして歩く。
ア「クレナイ~。門番さんの家族構成まで覚えてんの?」
ク「まぁね。何とか、王城に勤めてる人の履歴書とかに書いてある人は覚えたよ。国民みんなは無理だけどね。」