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昔から見る不思議な夢
それはどこか海の上
貴方とふたり
貴方って?
またあの夢を見た
とても幸せなはずなのに胸が強く締め付けられ苦しい、そんな夢
隣にはいつも誰かがいる
しかし、顔には靄がかかり声もうまく聞こえてこない
よく知ってる人なはずなのに
貴方って誰のことなんだろう…
寝起きの頭でぼーっと考える
枕元に置いてある時計を見ると丁度いつもの起きる時間になった
深いため息をこぼしながらゆっくりと体を起こす
学校めんどくさいなあ……
まだ目覚めきっていない体を引きずりながら日常へと溶け込む準備を始める
「名無し!おはよー」
通学路をゆっくり歩いていると同級生が声を掛けてきた
「おはよ、コアラ」
コアラは入学時から仲良くしてくれている友達だ
そのまま学校までの道のりを2人で歩く
「知ってる?今日転校生が来るんだってー」
「そーなんだ、」
たわいもない会話をしながら学校へと入っていく
教室へ到着すると先に着いていたサボと目が
合った
「よお、名無し」
「サボくん早いね、おはよ」
サボとは隣の席になってから挨拶を交わすようになった
ニカッと笑うサボを横目に自分の席へと座った
ホームルームが始まり、先生の話をそれとなく聞き流す
退屈なような、安心するような、変わらない日常
あ、爪切るの忘れてたなあ……
手元を見ながらぼーっとそんな事を考えていると
「じゃあ、入ってきてー」
先生の声が聞こえた瞬間にがらがらと音を立てて開いたドア
ひたひたと歩く足音
すらっとした長身
くせっ毛
そばかす
眠たそうな目
ざわついた教室なはずなのに何も耳に入ってこない
まるで、海の上に浮いているような感覚
名無しが彼から目を離せずにいると、
彼も名無しを見ていた
「じゃあ、名前を」
先生がそう促すと、
「あ…、エース、
ポートガス・D・エースです。どうぞよろしく。」
そう言い頭を少し下げるとまた名無しをじっと見詰めた
一番後ろの席へエースを座らせホームルームが終わった
いまになって痺れるような感覚が全身を駆け巡る
浅い呼吸を繰り返していると
机に影が落ちていることに気がついた
顔を上げると真っ黒な目がこちらを見ている
「あのさ、」
一瞬視線を泳がせたあと、迷ったようにエースが口を開く
「…一目惚れしたって言ったら、困る?」
「ほら、やっぱり」
放課後、運動場の片隅でコアラは小さくため息を吐いた
目線の先にはエースと名無しが並んで歩いている
辿々しさはあるものの時おり微笑みあう
部活の休憩になったサボはコアラの隣へ座り、流れる汗を袖で拭った
「まあ、運命ってやつなんだろな」
コアラはそうね、と呟いた後そっと微笑んだ
「前世って本当にあったと思う?」
「どうだろうな、俺達の頭の中にあるこの記憶が本当にあったことなのかは分からねえが」
サボはエースと名無しを笑いながら優しい目で見る
「あの2人は記憶なんてなくたって目が合えば何度だって恋に落ちるんだろうな」
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