羽休めは君の隣で
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無事に簓を引き剥がした後、2人でおやつタイムを堪能した。ミルクティーとチョコクロワッサン…まさに両手に花である。実際に周りに実物の花があるというのに、花より団子というのはこのことか。
「花より手作りパンっちゅー感じやな」
頭に浮かんだ言葉と似たようなセリフが隣から飛んできて、思わずぷっと吹き出してしまった。
「私も同じこと思ってたわ」
「まぁ空腹には勝てんよ、しゃあないしゃない」
彼はそう言って、嬉しそうにメロンパンを頬張った。その左手にはめられた紫色のリングを見ると、簓と自分の言動を思い出し、つい目を逸らしてしまった。
"ちゃんと俺のために空けといてな"
ほんと、ムカつく奴
こうして頭の中で考えてしまう自分にも腹が立つ
「なぁ、俺にも一口ミルクティーくれや」
「は?あげるもんか」
「えぇ〜、そう言わへんで、な?」
「対価は?」
「俺とチューする権利、なんてどうや」
「却下」
「えぇ⁉︎なんでや!」
しかし今の私には、こういう時間が必要だったのかもしれない。簓と二人きりだけの、他愛もない時間が。
そのかけがえの無い時間を設けてくれた、いつもと変わらず直向きに接してくれた簓には、感謝しなくてはならない。
こういうのはあまり素直に言えない性分である私は、口にしなくても私のこの感謝が伝わっているといいなと願うばかりだった。
きっと、簓なら大丈夫だ
なんてったってこいつは、私の大事な大事な恋人だから
「…しゃあないな、一口だけね」
「おっ、🌸ちゃんもなかなかの優男やな〜」
「男じゃないし」
END
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