ウォーミングアップの為にコートに入ると、今日はやはり熱気が違うような気がした。
控え室でミーティングをしていると、赤木が海南への思いの丈を話してくれた。
ずっと目標にしていた高校が今日は目の前に居る。

流川の気合いも十分入る。
仁美が会場に居ないことは何の支障も無い。
流川はリストバンドに触れながら会場へと向かった。

開始のジャンプボールは湘北が取った。
いつもの早い速攻で、先制点を狙う湘北。
宮城から流川へ早いパスが出される。
速攻の目の前には誰も居ないのを確認して、流川はダンクするべく飛び上がる。

気がつくとそこには牧がいて、流川のダンクは止められた。
ダンクなんてそうやすやすと止められるものじゃない。
流川はいきなり牧の凄さを実感する。

ボールだけは渡すまいと三井にパスをするが、神にカットされてしまう。
そのまま海南のカウンターになりそうだった、清田へのパスを今度は花道が得意の高いジャンプ力でカットする。
惜しくもトラベリングを取られてしまうが、そのプレイに会場が沸いた。

そのまま海南の攻撃が続くが赤木のブロックで再び湘北の攻撃に変わる。
リョータから三井への3Pと見せかけて、中にカットインしていく三井だがこれも牧は見抜いてブロックする。
中々湘北に点が入らなかった。

最初に得点を入れたのは、清田のダンクだった。
バネのあるジャンプ力で器用に決めたダンクは会場を沸かすのに十分だった。
決められた花道はとても悔しそうだ。