生徒会で遅くなると必ず流川からLINEが来るようになった。
生徒会の帰りは教えてはいないが、何処で見ているのか流川は仁美がまだ校内に残っているのが分かるみたいだ。

最近では流川に言われる前に、自分から体育館に顔を出す様にした。
宮城と三井が合流した練習は、明らかにレベルが上がり、それにつられて流川のプレイもどんどん良くなる。

流川のプレイを見てまだ1か月程で、目に見えて日に日に上達しているのを目の当たりにして、仁美は小さい時、一緒にバスケをしていた頃を思い出す。
こんなに上達するのに毎日ものすごい量の練習しているのだろう。

仲直りしても、その前も流川の生活の中心はバスケで、仙道の様に毎日連絡が来る事もない。
仁美の事を忘れて、疲れる限界まで練習してそのまま寝てしまう事はザラにある。

そんな流川でも、仁美がアンテナに引っかかれば気になってしまう。
流川の邪魔をしない様に、なるべく流川の側で彼のプレイを見ていよう。
それで流川が安心出来て練習に集中出来るなら、そうしてあげたい。

部活が終わり、流川の自主練に付き合っていたら帰りは22時は過ぎる。
警備員さんの最後の巡回の時間まで流川は粘るからだ。
暗くても20時には帰らせて貰った方が助かる。

流川の自主練の時間は大体学校の課題をやる。
最近は時間が余るので、課題集を余分に持ってきたりしている。
お陰でこの前の中間テストは点数が良かった。

ちなみにやると言っていた練習試合は、喧嘩した罰として安西が中止にしていた。
なので今は余計ムキになり練習している様だった。