日曜日は約束通り仙道と過ごした。
かなでから流川の様子は連絡が来ていて、今週位は安静に家で過ごしてくれている様だ。

1日だけだと、随分時間が短く感じる。
来週は練習が休みなので、また土曜日から会おうと言われる。
嬉しくてすぐ返事を返す。

全てが順調なのに、仙道と別れると仁美は流川に冷たくされた時の気持ちが蘇る。
最後に流川にキスをされ別れたあの日、このままこの流川への想いは穴が開いたままだと思った、
その穴はまだ埋まらず、一生こんな気持ちのままなのかと不安になる。

次の週には流川は部活に復活していた。
大人しくしていたのは週末までの様だ。
三井も参加していて、宮城三井の参入でバスケ部の雰囲気はガラッと変わる。

三井はブランクを感じさせないほど、動けていた。
彼がこの2年間毎日練習していたら、どんな選手になっていたのか。
三井のプレイにそう感じさせる程の華やかさはまだ健在だった。
皆んな怪我の後遺症もなく、動けている事に安心した。

仁美はどんなに遅くても17時には体育館を出る。
もう遅くなっても流川は心配しない。
それに傷付くのは真平ごめんだった。
なのに、そう思ってしまうだけで、どうしてまだ胸が痛むのだろう。

流川のあの大怪我を見てから、情緒不安定だ。