ー次の日仁美はいつもの様に歩いて学校に向かう。
いつもの通学路が、その日は違った。
少し前のコンビニで、見覚えのあるガラの悪い湘北高校の制服を来た集団がいた。

５人程の中に、３人程仁美は見覚えがあった。
以前女の先輩に呼び出された際に、現れた人達だった。
その時は水戸達が助けてくれた。

嫌な予感がした仁美は、迂回しようと脇道に入ろうとした。
その時に見つかってしまった。
「いたぞ！」
大声を出されて、一気に緊迫する。
（嘘、私？）

自分が追われているか確認する事も無く、ひたすら全力で走った。
背後には男達の声と足跡が聞こえる。
恐怖で上手く走れなくて、とうとう制服を掴まれた。

続いて他の男が腕を掴んできた。
「い‥や‥」
走って息が上がっているのと、恐怖で声が出ない。
鞄で必死に顔を隠すしてうずくまろうとするも力尽くで引き剥がされる。

恐怖で涙が出てきた。
「桜木軍団呼び出せよ。」
1人の男がそう叫ぶ。
仁美か、桜木軍団の誰かが来るのを待っていた様だ。

その中で1番早く学校近くに現れるのは、当然仁美だった。
「‥知らな‥」
恐怖で声も手も震える。