ちょっとした事でも凄く嬉しかった。

一回話したら、それからは普通に話すようになった。
部活以外でも見掛ければ挨拶をし、名前を呼び合う様になった。

季節は春の大会が終わり、夏にさしかかっていた。

「先輩！今日こそ部活に出て下さい！」

この日は昼休みをゆっくりしたかった仙道は1人で中庭のベンチに座ってぼーっとしていた。
ちなみに仙道は何もせずにぼーっとしている事が、結構好きだった。

この頃から仙道は往来のマイペースさを発揮していた。
何気に部活に遅れて来たり、気分が乗らなければ部活に行かない事もあった。
バスケ部は平日毎日練習がある。

仙道の性格もらあり、大きな問題にはならなかったが、この頃は上級生からは当たりはキツかった。
3年生にしたら、次の夏の大会ぎ最後の公式戦になるので、当たり前でもあった。

そんな雰囲気に気がきじゃ無かった仁美は、この頃よく仙道を諭していた。

目の前で怒っている仁美を見ながら、仙道は仁美の夏服が似合うなと、全然違う事を考えていた。
「‥聞いてますか？先輩。」
明らかに心ここにあらずの先輩に、仁美は説得を諦めた。

「ごめん、今日は出るよ。」