奈美が山道君とは真帆とどんな風に接していたのか聞いた。
私は困った顔で奈美を見た。
奈美は笑顔で、聞きたいと言った。

私にとって山道はー
「ウジウジしてて女々しかった。」
嫌な顔をして言ったら、奈美が笑った。
そうだあの男は、こんなにいい女2人が側に居るのに、結局思い出の中から出ようとはしなかった。

憎らしいあいつだけど、あの写メを見る山道の顔が私は好きだった。
切なそうに、愛しそうに、山道にそう見られるあの子が羨ましかった。

私はその晩奈美と一緒の布団で眠りながら、あの写メを眺める山道を思い出す。
そして願うのだった。
どうかあの女々しい大男の気持ちが、いつかあの子に届く様に。

その時は本心から祝ってあげよう。



次の日、私から隠れる様に山道は教室には姿を表さなかった。
山道が行きそうな所にあたりは付いているので、すぐ屋上に行き山道を見つける。
私に見つかった山道は面倒臭そうなあからさまな顔をする。

相変わらずだなこの野郎w。