「せっかく背が高いのにプレイに繋げられ無いなんていらないよこんな身長。」
私は投げやりに言った。
私はスタメンになれなかった思いが今になってきたのか、ポロポロ涙が出てきた。

仙道は少し引いていたが、その場にいてくれた。
「堀のプレイはセンター向きなんだよ。絶対今から伸びるから」
仙道が一生懸命にフォローしてくれるので、思わず笑ってしまった。

「この身長でセンターいったら、彼氏は出来ないね。」
「出来るよ、堀の良さが分かる彼氏が絶対に」
間髪入れずに模範解答が戻って来た。
流石天然仙道だ。

「でも仙道は小さい子がいいでしょ。」
そう言った私に、仙道はゆっくり振り返った。
私の言った意味が分かった様だ。
「あの子は大きかったよ、170位あったんじゃなかなぁ、お父さんは190センチ位あったし。」

仙道は私の意図通りの答えをくれた。
お父さんまで知ってるとはどんな関係なんだ？
「‥何で教えてくれるの？」
私は仙道が私に心を開いているとは思えなく、聞いてみた。

「‥本当は世界中に叫びたかったよ。」
仙道はまた愛想笑いの顔をしていない。
やっぱり、彼女の話題は仙道にとって特別なんだ。