ルーン25
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商店街は活気に満ちており、様々な露店が立ち並んでいた。
───「箒草の種は要らんかねー」
───「綺麗なお嬢さん方、空飛ぶパラソルはいかが?」
───「変身ミントキャンディー、三本で2エクル!」
行く先々でかけられる声に戸惑いながら“洞窟の店”を探していると、ピエールは薄暗い裏路地の前で足を止めた。
『…ピエール?』
「この裏路地、見覚えがある…」
ピエールは「多分前に一度通った事がある」と呟き、ローズの手を先程よりも強く握ると、その手を引いて細い路地裏を進んで行く。
そして、奥から三番目の吊るし看板に“洞窟の店”と書かれた、濃厚な黒の気配の感じる店の扉を開けた。
店の中は外よりも暗く、目が慣れるのに数秒時間を要した。
店内の棚には魔法用品や魔法薬など様々な種類の商品が並んでいる。
「いらっしゃい、何をお求めですか」
薄暗い店の奥から出てきた長髪の若い男が二人に声をかけた。
名前から店主は老人だと思っていたローズは少し面食らう。
『あっ、あの───』
「人間界への通路を使わせて欲しい」
「お一人様が5万…いや、10万エクル……そちらのオグルの方は15万エクル。お二人で25万エクルになりますが?」
「『(高っ!)』」
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