ルーン15
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あの出来事から数十日後。
長い眠りから覚め、ローズは未だ朦朧とする頭でただ一つずっと同じ事を考えていた。
あの時ああしていれば…。
どんな事を思っても最終的に頭に浮かぶ言葉は“後悔”の二文字。
ローズは膝の上に置かれた拳を強く握った。
「自分のことを責めているのか」
『……』
「当たり…か」
俯くローズを見てリビングの鏡に映るグラシエは言った。
ロビンに要求され、二人に加えて女王にも自身の身に起こった出来事は全て話した。このチョーカーのことを除いて。
なのに心の靄は晴れない。
あんなに苦しんでいたのに。なぜ気づいてあげられなかったのだろう。なぜ相談に乗ってあげられなかったのだろう。
そしてあの時…私は……助けられなかった。
友達一人守れなかった私に女王なんて務まるはずがない。
考えれば考える程、自分の不甲斐なさを痛感するばかり。
「ローズのせいじゃない。だからそんなに思い詰めるな。少しバニラがローズたちと違う道を選んだというだけだ」
背後からの声に振り返ればロビンが優しく微笑みかける。
「前にも言ったと思うが何でも独りで抱え込もうとするな」
「お、珍しく良い事いうな!そうだ、たまには周りを頼れ。今のお前の周りにはショコラやウー、ソールに加えてオレ達もいるし───親の様に…とまでは行かないだろうが、甘えても良いんだぞ」
ロビンはいつもと同様に「よしよし」と頭を撫でた。
「ほら、笑顔はどうした?」
親の温もりを知らないローズの為にという二人の優しさを感じ、これ以上心配させては…迷惑かけてはいけないとローズは顔を上げ笑って見せた。が、上手く笑えていただろうか。