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2人の晩ご飯

2人の晩御飯/親子丼
昼休み。
普段ならさっと昼ごはんを食べ終えて、昼寝をしている時間。
今日はクックパッドを眺めていた。
「夕飯、なんにしますかねぇ……」
オムライスの時に買ってきた卵を使うことができる料理がいい。
うーん。スマホとにらめっこしながら唸っていると。
『今日の定食、なんだろうな』
『親子丼だってよ』
遠くで別の課の人達の話し声がする。
親子丼か……と検索をかける。
切って煮て卵が固まるのを待つだけ。
これならあたしでもさっと作れるはずだ。

帰宅後。
エプロンをつけ、気合いを入れる。
今日はいける気がする。
「いざ!」
力強く玉ねぎに挑む。
くっ……痛い……。
決死の包丁さばきでなんとか切り終え、そのまま鶏肉も切る。
フライパンに水・だしの素・調味料を加えて火にかける。
火加減は中火。
この前、強火だったらすぐ終わるのにといったら正崎さんに『何のために調整機能があると思ってるんだ?』と怒られたことを思い出す。
レシピには煮立てるって書いてあるけど、正直わからないので、大体のところで鶏肉と玉ねぎを投入する。
3分煮たら、溶き卵を流し込んで半熟になるまで煮込む。

「ただいま」
あとは盛り付けるだけになったところで正崎さんが帰ってきた。
「おかえりなさい。夕飯、できてますよ」
「助かる。今日は?」
「親子丼です」
コートをかけながら答える。
「じゃああたし、盛り付けてきますね」

「お待ちどうさんです」
いい感じに盛り付けた親子丼を食卓に置く。

「「いただきます」」
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