2人の晩御飯/カレーライス@2020/01/17
昨日は久しぶりに泊まり込みになってしまった。
ここ最近、正崎さんと夕飯を食べるのが楽しくて仕方なかったから。
お仕事が入ってしまったら、そっちを優先しなきゃなので、帰れないのは仕方がないんですけど。
コンビニ弁当は無機質な味がして、寂しくなってしまった。

「偲ちゃん、お疲れ〜」
「お疲れさんです」
一人、また一人と帰っていく。
あたしも終わったし、帰らなくては。
正崎さんに『今日の夕飯は作ります』と連絡を入れて、荷物をまとめた。

「さてと」
今日のメニューはカレー。
曰く「ただ具材を切って、鍋に突っ込んで、ルーを入れて煮込むだけ」とのこと。
正崎さんに習ったとおり、猫の手を忘れずに切る。
……猫の手してる方が材料が動くんですが。
トントントン。
野菜を切って、お肉も切って。
今回の野菜は一番綺麗に切れた自信がある。
あとは鍋に入れて煮るだけだ。

「ただいま」
「お帰りなさいです」
「今日はカレーか？」
ハンガーにコートをかけながら、正崎さんが言う。
「そうですよ、先にお風呂にします？お夕飯にします？」
それとも……と言おうとした唇を塞がれる。
「九字院は今補給したから、夕飯だな」
「そ、そうですかい」
不意打ちは心臓に悪い。

「「いただきます」」

ちなみに、ルーをどこにかけるかで軽く喧嘩をした。