長編
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ザク
「あ"あ"あ"あ"あ"」
「なんだよ、殺したかと思ったのに意外と反応いいな」
走り出したタケミっちが刺された
刺されたのは咄嗟に防御した左手
骨と骨の間を通ったのか掌を貫通していた
思わず飛び出しそうになる右足をグッと抑える
「…大丈夫、タイマン勝負に割って入るなんて野暮なことはしないよ」
一番駆け寄りたいのはヒナちゃんだろうけどちゃんと我慢してるんだから
相手が持ってた武器はタケミっちが地面に投げ捨てた
これで正真正銘タイマンだと言えよう
「でも、あいつがまた
「そんときは体張って止めるぞ、それにまだ決まったわけじゃねえから捨てとけ」
皆二人の喧嘩に集中してるからコソッと拾えばバレないと思ったのにドラケンには適わないな
笑って誤魔化して最低でもエマちゃんとヒナちゃんに見えない位置に持つ
まあ本気でタケミっちを殺す気なら刺したまま刃物手放すなんて事はしないと思うけど念には念を、だ
「どうした花垣ィ!?まだ一発も入ってねぇゾ!?」
戦況はお世辞にも良いとは言えないだろう
殴られ飛ばされを繰り返しながら何度も立ち向かっている
しがみついたかと思えば膝蹴りをモロに喰らってしまった
「タケミチ君!」
ヒナちゃんの悲鳴
取り巻きの非難の声
でもここから寝技に持ち込めば勝てるぞ、タケミっち!
「っ痛ぇ!!」
噛み付いた!
あれは相当痛い…先生はいい顔しないだろうけどこれは喧嘩だし、ルールなんてあって無いようなもんか
「マイキー君になれなくったっていいっ!!オレはッッ
花垣武道だ!!!」
決まった!
あとは時間との勝負…!
「絶対離すなタケミっち!!」
「そのまま落とせ!!」
しっかりと首を押さえつける腕
下に加わる重力も相まってるからちゃんと締まってるだろう
「うおぉぉおおおお!!!」
ドサ
倒れるキヨマサ
勝負が着いた
__________
「リベンジ…成功……」
ずっしりと腹部にのしかかる体重に自然と笑みが零れる
「タケミチ君!」
「来んな!ヒナ」
根性見せたろ…?ナオト
オレ、キヨマサぶっ倒したぜ
でもごめんナオト…
「気ィ済んだ?」
「キヨマサダサッ」
ミッションは失敗だ
「ヒナ…エマちゃん達と逃げて」
せめて関係ない3人だけでも…
「瀕死と怪我人二人でどうにかなる人数じゃないでしょ」
「な、」
名前さん…?なんで逃げてないのこの人?
さっきだって
「ざけんな名前テメェ…もうこれはガキの遊びじゃなくなってんだぞ……」
「確かに15のガキにしてはおいたが過ぎてるね、でもドラケン腹の傷痛すぎて立つのもやっとじゃん」
「…こんなの屁でも無ぇ」
「ははっ、まあ"生きてる証拠"だから存分に味わっときなよ」
少しも怯えることも無く世間話をするかのようなトーンで話す彼女は一体何者なんだろうか
「タケミっちも、腕もう使えないでしょ?ナイスファイト」
「そ、うっすけど!でもあいつも刃物持ってるし、もし刺されたら…!」
大丈夫、そう笑って思い切り踏み込んだ彼女
「おいおい邪魔だから女はどっか行ってろや」
「これなーんだ?」
「え」
いつの間に持っていたのか、彼女の手の中にある血の着いた短ドスはキヨマサが持っていたものだ
「ふん!」
「ッ、痛っ!?」
ゴッという鈍い音のあと赤石の手から同じものが落ちる
…あ、よかった、刺してはないみたい…
「刺される覚悟も無いクソガキが、ただの脅しに使ってんなよ」
「こ、ンのクソ
「あぶね」
落ちた物と持ってた物、パンチを器用に避けながら足で蹴りながら「パス」とこっちに渡してきた
正直目がまじだったし本気で刺すんじゃないかヒヤヒヤしたのは黙っとこう…
「って、名前さん後ろ!」
一人で、それに女の子が5人の不良の中に突っ込んでくんだ
クソっ、間に合わねぇ…!!
「おりゃあ!!」
隣の空き地から第三者が名前さんを襲おうとしてた奴を殴り倒した
「アッくん?」
「なーにメソメソしてんだよ、泣き虫のヒーロー」
「「溝中五人衆参上!」」