長編
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夏休みまでひと月を切った
梅雨のジメジメした空気から肌に日差しが刺さるようになり、蝉の鳴き声がコンクリートの壁に染入る
つまり何が言いたいかというと
中間テストの時期だ
「数学わっかんね」
因数分解とか全く覚えてない、使わないし
正直関数とかもよくわかんない
教科書パラ見したけど二次関数が待ち構えてて泣きそう
これがあと3年も続くというのか
「苗字って歴史は毎回高得点なのに計算はほんとダメだよな」
「この前先生に当てられてとこ間違えてたし」
「私より馬鹿なくせに馬鹿にすんのやめろおバカコンビ」
テストも近いということでほとんどの授業は自習だ
友達が少ない私は毎回同じクラスのパーちんとぺーやんに勉強教えてる
こんなんでも東卍参番隊の隊長副隊長なんだもんな
てかこの学校不良多すぎね、一般生徒は生きた心地しないんじゃない?
「めんどくさいからババ抜きしようぜ、俺トランプ持ってる」
「自習だもんな」
「自習でも一応授業なんだわ、せめて教科書持ってきな?」
教師もみんな諦めてたりビビってたりだから私に来るんだよ、あの二人頼むぞって、お前が最後の砦だとか言って
おい待てカードこっちに寄越すんじゃない
なんで私もやる流れになってるんだ
「俺バカだけど二人でババ抜きとかつまんねーのは流石にわかるぞ」
「苗字だってさっきから進んでねーじゃん、息抜きにババ抜き付き合えや」
誰のせいで進んでないか考えて欲しいもんだ
だがしかし既にカードは振り分けられている
仕方なく、本当に不本意だが参加してやろうじゃないか。一回だけな
決して数学がめんどくさいからとかでは無い、決して
ジュースを賭けたババ抜き大会は接戦の末、敗北に終わった
_____
「テスト返すぞー、赤点のやつは夏休みに補習な」
無慈悲な教師の宣言でクラスから悲鳴がちらほら
数少ない友達(?)の中では私が一番頭良いから謎の責任感が私に勉強を捗らせた
「苗字ー」
「……」
68点だった
応用問題多すぎなんだよこのハゲ教師め
そんで自習中私にババ抜きやらダウトを無理やり付き合わせた問題児二人はというと今日は学校にすら来ていない
普段から途中でサボったり昼から来たりとかしてるから別に気にすることではないんだけど
昨日はなんかピリついてて、とても話しかけれる状態じゃなかったし
ちょっと心配なんだよね
「失礼しまーす、あっ安田ちゃん隆くんいる?」
テスト明けの部活動、確か今日はあるって聞いてたからいると思ったけど
案の定急用が出来たとかで今日は不在らしい
どうせまた林田くんと林くんだわ、と文句垂れる彼女を宥める
「もうっ、苗字さんからも言ってといてよ!」
「いや〜、はは…まあ、ね?なんと言いますか、限られた青春を邪魔してもいいものかと……」
「部活動だって立派な青春なんだけど!」
「うーんド正論」
隆くんも居ないとなると今日はルナマナんとこ寄ってくか
「ルナーマナー、お姉様が来てやったぞー」
「名前ちゃん!」
「あ!それ何ー?」
途中コンビニで2人が好きな駄菓子を買ってきたら目敏くもすぐに見つかった
ご飯入らなくなるからちょっとだけね、と小分けのお菓子を2つずつ渡せば「うん!」と素直に聞いてくれた
とりあえず洗濯物を取り込んで…
「……__ただいまー」
タオルを棚に仕舞っていると、玄関の方がドタドタと騒がしくなった
おばさん今日は早番だったらしい
「いつもありがとうね名前ちゃん、夕飯食べてく?」
「んー…いや、鶏肉が今日までだったからトドメ刺しとかないと」
「そう…あ、じゃあこれ持って帰って?お駄賃」
そう言って会社で貰ったであろう饅頭を手のひらにポンと置かれた
ある程度家事が済んだところで三ツ谷家を出た
こっそり集会場所である武蔵神社に行こうか悩んだけど、いくら仲がいいとは言え私は部外者だ
それに不良のイザコザは不良達だけで解決した方が良さそうだし
って、最近読んだその道の経典(不良漫画)にも書いてあった
しかし後悔というものはいつの世も着いて回るらしい
梅雨のジメジメした空気から肌に日差しが刺さるようになり、蝉の鳴き声がコンクリートの壁に染入る
つまり何が言いたいかというと
中間テストの時期だ
「数学わっかんね」
因数分解とか全く覚えてない、使わないし
正直関数とかもよくわかんない
教科書パラ見したけど二次関数が待ち構えてて泣きそう
これがあと3年も続くというのか
「苗字って歴史は毎回高得点なのに計算はほんとダメだよな」
「この前先生に当てられてとこ間違えてたし」
「私より馬鹿なくせに馬鹿にすんのやめろおバカコンビ」
テストも近いということでほとんどの授業は自習だ
友達が少ない私は毎回同じクラスのパーちんとぺーやんに勉強教えてる
こんなんでも東卍参番隊の隊長副隊長なんだもんな
てかこの学校不良多すぎね、一般生徒は生きた心地しないんじゃない?
「めんどくさいからババ抜きしようぜ、俺トランプ持ってる」
「自習だもんな」
「自習でも一応授業なんだわ、せめて教科書持ってきな?」
教師もみんな諦めてたりビビってたりだから私に来るんだよ、あの二人頼むぞって、お前が最後の砦だとか言って
おい待てカードこっちに寄越すんじゃない
なんで私もやる流れになってるんだ
「俺バカだけど二人でババ抜きとかつまんねーのは流石にわかるぞ」
「苗字だってさっきから進んでねーじゃん、息抜きにババ抜き付き合えや」
誰のせいで進んでないか考えて欲しいもんだ
だがしかし既にカードは振り分けられている
仕方なく、本当に不本意だが参加してやろうじゃないか。一回だけな
決して数学がめんどくさいからとかでは無い、決して
ジュースを賭けたババ抜き大会は接戦の末、敗北に終わった
_____
「テスト返すぞー、赤点のやつは夏休みに補習な」
無慈悲な教師の宣言でクラスから悲鳴がちらほら
数少ない友達(?)の中では私が一番頭良いから謎の責任感が私に勉強を捗らせた
「苗字ー」
「……」
68点だった
応用問題多すぎなんだよこのハゲ教師め
そんで自習中私にババ抜きやらダウトを無理やり付き合わせた問題児二人はというと今日は学校にすら来ていない
普段から途中でサボったり昼から来たりとかしてるから別に気にすることではないんだけど
昨日はなんかピリついてて、とても話しかけれる状態じゃなかったし
ちょっと心配なんだよね
「失礼しまーす、あっ安田ちゃん隆くんいる?」
テスト明けの部活動、確か今日はあるって聞いてたからいると思ったけど
案の定急用が出来たとかで今日は不在らしい
どうせまた林田くんと林くんだわ、と文句垂れる彼女を宥める
「もうっ、苗字さんからも言ってといてよ!」
「いや〜、はは…まあ、ね?なんと言いますか、限られた青春を邪魔してもいいものかと……」
「部活動だって立派な青春なんだけど!」
「うーんド正論」
隆くんも居ないとなると今日はルナマナんとこ寄ってくか
「ルナーマナー、お姉様が来てやったぞー」
「名前ちゃん!」
「あ!それ何ー?」
途中コンビニで2人が好きな駄菓子を買ってきたら目敏くもすぐに見つかった
ご飯入らなくなるからちょっとだけね、と小分けのお菓子を2つずつ渡せば「うん!」と素直に聞いてくれた
とりあえず洗濯物を取り込んで…
「……__ただいまー」
タオルを棚に仕舞っていると、玄関の方がドタドタと騒がしくなった
おばさん今日は早番だったらしい
「いつもありがとうね名前ちゃん、夕飯食べてく?」
「んー…いや、鶏肉が今日までだったからトドメ刺しとかないと」
「そう…あ、じゃあこれ持って帰って?お駄賃」
そう言って会社で貰ったであろう饅頭を手のひらにポンと置かれた
ある程度家事が済んだところで三ツ谷家を出た
こっそり集会場所である武蔵神社に行こうか悩んだけど、いくら仲がいいとは言え私は部外者だ
それに不良のイザコザは不良達だけで解決した方が良さそうだし
って、最近読んだその道の経典(不良漫画)にも書いてあった
しかし後悔というものはいつの世も着いて回るらしい