えみごシリーズ
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サーヴァントは飯を食う必要は無いが、美味い飯はいい
ご飯を食べ終えてから、ランサーが言った言葉だ
私がもし同じような境遇でも食べたいと思う…
一人暮らしだし金額はそう変わらないなら作る手間より楽を取った方がいい
なんて思ってたけどあんな事言われてしまっては例え仮初のマスターと言えども面目が立たない
それに、今家計を支えているのは紛れもなくランサーだ…
「……そう、当然の報酬というか…他意は無いというか…」
ネットで見つけた簡単レシピとやらを参考に食材から調味料まで買え揃えて作ってはみた、が
見た目がちょっと…あれなのだ……
「おうおう、お前さんが料理をするたぁどういう風の吹き回しだ?」
「っ、これはあれよ!私だって来年成人すんだし、年下の、それに男の子に料理の手で負けるなんてこと人としてアレかと思っただけだし、そろそろコンビニの味にも飽きたというかなんというか…」
事前に用意していた言葉など白紙に戻り
口を開けば開くほど何を言ってるのかわからなくなる
あんたの為に作ったんだ
なんて、口が裂けても絶対言えない
死ぬ。私の心が
「…こりゃ、予想外の収穫だな」
「?なんの話?」
何か嬉しそうに言った気がするけど「こっちの話だ」とはぐらかされた
…まあいいか
「んじゃいただきます!」
「ど、どうぞ…」
ストレートに言おう
私の料理は驚くほど不味かった
軽量カップとかスプーンとか持ってなかったのが敗因だと思う、ほぼ目分量でやったから
だと言うのにランサーはパクパクと食べ進めていき、余ってた分も全部食べ尽くしたのだ
「ごっそさん!初めてにしては上出来ってもんだぜ、名前!」
なんて言っていつもの顔で、いやいつもより笑顔で私の頭を撫でるのだ、わしゃわしゃと
あんたの料理ならどんなもんでも嬉しいのだと宣うのだ
正直あの時は色んな感情が入り浸っててなんと返したのかあまり覚えてない
そして今日は金曜日
高校生は勉強をしに学校に行ってるはずだ
衛宮士郎の通う高校は…たしか……
__________
終業のチャイムが鳴り、部活に行くものや放課後を満喫するものに別れるこの時間
今日はバイトも一成の手伝いも無く、真っ直ぐ家に帰ろうと思っていたところだった
「あぁいたいた、おーい衛宮ー」
「どうした?美綴」
既に部活へ行ったと思っていたクラスメイトだが
わざわざここに戻って来てまで俺を呼ぶとは
「なんかあんた探してる美人なお姉さんいるらしいけど?知り合い?」
「…はぁ?」
まあ少し前からずっと待ってるらしいから早く行ってやんなよ、と言い残して美綴は自分の席へ向かっていった
大方忘れ物でもして取りに来るついでに伝えに来たんだろう
それにしても美人なお姉さんとは一体
そんな知り合いいるはず……
「いや…心当たりが、一人……」
「あー!いたー!衛宮士郎!士郎くん!!」
「…やっぱりあんたか」
つい先日
青い槍兵から「うちの嬢ちゃんの食生活が気になるから、たまにでいいんで飯に誘ってやってくれ」と相談を受け
それならばとこの前二人を招き入れたばかりだった
「今日は、どーーうしても士郎くんにお願いしたいことがあって…」
「それにしたってこんなとこで出待ちしなくても…」
俯き加減だった彼女が顔を上げた
そしてとても真剣な顔で言うのだ
「私に、手料理を教えて頂きたい。」
それから毎週土曜のお昼、衛宮士郎の手料理教室が開催されるようになったのだ
「待て苗字!そんな風に包丁持つな!」
「え?でも斬る時は勢い付けなきゃで…しょっ!」
ズアァァンッッッ(斬)
「まな板まで切る気かあんた!」
ご飯を食べ終えてから、ランサーが言った言葉だ
私がもし同じような境遇でも食べたいと思う…
一人暮らしだし金額はそう変わらないなら作る手間より楽を取った方がいい
なんて思ってたけどあんな事言われてしまっては例え仮初のマスターと言えども面目が立たない
それに、今家計を支えているのは紛れもなくランサーだ…
「……そう、当然の報酬というか…他意は無いというか…」
ネットで見つけた簡単レシピとやらを参考に食材から調味料まで買え揃えて作ってはみた、が
見た目がちょっと…あれなのだ……
「おうおう、お前さんが料理をするたぁどういう風の吹き回しだ?」
「っ、これはあれよ!私だって来年成人すんだし、年下の、それに男の子に料理の手で負けるなんてこと人としてアレかと思っただけだし、そろそろコンビニの味にも飽きたというかなんというか…」
事前に用意していた言葉など白紙に戻り
口を開けば開くほど何を言ってるのかわからなくなる
あんたの為に作ったんだ
なんて、口が裂けても絶対言えない
死ぬ。私の心が
「…こりゃ、予想外の収穫だな」
「?なんの話?」
何か嬉しそうに言った気がするけど「こっちの話だ」とはぐらかされた
…まあいいか
「んじゃいただきます!」
「ど、どうぞ…」
ストレートに言おう
私の料理は驚くほど不味かった
軽量カップとかスプーンとか持ってなかったのが敗因だと思う、ほぼ目分量でやったから
だと言うのにランサーはパクパクと食べ進めていき、余ってた分も全部食べ尽くしたのだ
「ごっそさん!初めてにしては上出来ってもんだぜ、名前!」
なんて言っていつもの顔で、いやいつもより笑顔で私の頭を撫でるのだ、わしゃわしゃと
あんたの料理ならどんなもんでも嬉しいのだと宣うのだ
正直あの時は色んな感情が入り浸っててなんと返したのかあまり覚えてない
そして今日は金曜日
高校生は勉強をしに学校に行ってるはずだ
衛宮士郎の通う高校は…たしか……
__________
終業のチャイムが鳴り、部活に行くものや放課後を満喫するものに別れるこの時間
今日はバイトも一成の手伝いも無く、真っ直ぐ家に帰ろうと思っていたところだった
「あぁいたいた、おーい衛宮ー」
「どうした?美綴」
既に部活へ行ったと思っていたクラスメイトだが
わざわざここに戻って来てまで俺を呼ぶとは
「なんかあんた探してる美人なお姉さんいるらしいけど?知り合い?」
「…はぁ?」
まあ少し前からずっと待ってるらしいから早く行ってやんなよ、と言い残して美綴は自分の席へ向かっていった
大方忘れ物でもして取りに来るついでに伝えに来たんだろう
それにしても美人なお姉さんとは一体
そんな知り合いいるはず……
「いや…心当たりが、一人……」
「あー!いたー!衛宮士郎!士郎くん!!」
「…やっぱりあんたか」
つい先日
青い槍兵から「うちの嬢ちゃんの食生活が気になるから、たまにでいいんで飯に誘ってやってくれ」と相談を受け
それならばとこの前二人を招き入れたばかりだった
「今日は、どーーうしても士郎くんにお願いしたいことがあって…」
「それにしたってこんなとこで出待ちしなくても…」
俯き加減だった彼女が顔を上げた
そしてとても真剣な顔で言うのだ
「私に、手料理を教えて頂きたい。」
それから毎週土曜のお昼、衛宮士郎の手料理教室が開催されるようになったのだ
「待て苗字!そんな風に包丁持つな!」
「え?でも斬る時は勢い付けなきゃで…しょっ!」
ズアァァンッッッ(斬)
「まな板まで切る気かあんた!」