短編
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「トリックオアトリート」
「……気持ちはわかるけどよ…
もう過ぎてるぞ」
「トリックオアトリートッッ!!」
クリスマスの復刻イベント、それにBOXガチャとなればやることは一つ
三色に輝くそれぞれの林檎を死ぬほど食べ走り回った
そう、全ては素材のため…
だが満足してカレンダーを見ればどういうことだ
既に11月を過ぎているではないか
まだお菓子も貰ってなければイタズラもしていない
「やだやだやだー!トリックオアトリートするんだい!エミヤマッマのお菓子食べてアニキに犬耳付けるんだい!!」
「本人前にしてイタズラ宣言するなよ、付けねえわ」
用意していたもふもふの耳が付いたカチューシャ(もちろん彼の髪色に合わせ青いもの)をランサーの頭に付けようと背伸びしても届かない
「どうせお菓子持ってないでしょ?大人しく屈みなさい」
「へっ、ならこれでどうだ?」
手を出せ、と催促され大人しく両手でお皿を作る
ぽんと出されたのは可愛らしくラッピングされたカボチャやらオバケやら象られたクッキーだった
「なっ、こっ、え!?何これどうしたの!?」
「どこぞの弓兵が『そろそろ騒ぎ出す頃だろう』つって大量生産してたぞ」
「ひゃーー!流石マッマ!てか完成度高いなやば!………んま!!」
やったやった、と飛び跳ねて喜びを表現する
アイシングクッキーなんて洒落たものを用意するな
こうしてはいられない、きっと今食堂はお菓子を求めたサーヴァント達で大混雑だ
これ以上遅れを取る訳にはいかない。
「というわけで私は騒ぎが大きくなる前に自分の分を確保しなきゃなのでこれで失礼するよ、はっはっふぁ!?」
「まあ待てやマスター」
嫌な予感がして早めにトンズラしようと思ったが遅かったらしい
がっしりと肩を掴まれた、動けぬ
「生前のそれとは違って随分微笑ましいもんになったが、こうして変わってくのも悪くねえってもんだ」
確か彼の言うハロウィンはサウィン祭と言って生贄だとか何かと物騒だったと聞いた
キャスタークラスの彼の宝具であるウィッカーマンも関係してるらしい
「で、だマスター、今日は菓子を貰うかイタズラしていい日なんだってな、俺への菓子は?」
「ん、ん〜?でもアニキ甘い物そんな好きじゃな」
「お菓子は?」
食い気味に言われてもお菓子なんて持ってるはずないし、先程貰った分は全部食べてしまった
嵌められた
「……しょ、食堂…に、あります…」
形のいい鼻が私のそれとくっつくんじゃないかというくらい近づかれ息を飲む
顔を逸らしながらお菓子のあり所をそのま言えば「んじゃ行くぞ」と軽々体を持ち上げられる
そのままずんずん進んでくもんだから訳が分からない
「……あの〜、食堂は真逆では…?」
「おう、そうだな」
「…一応聞くけどどこに行ってんの?」
「そりゃお前さんの部屋に決まってんだろ」
察した
「んぎぃぃい、下ろせ下ろせ!そういう行事じゃないから!!純粋にお菓子を食べる行事だから!」
「あん?その菓子が無ぇから悪戯すんだろ?おかしなこと言うなうちのマスターは」
「まず決まり文句言ってないし、仮装もしてない、よって無効とします!」
「言やいいんだろ言や、トリックオアトリック、はい言った」
「イタズラ一択じゃねえか」
「んで、お前さんの持ってるソレ付けりゃ完璧だな」
当初はイタズラ目的で用意していたものだったのに、逆にこっちがイタズラされる羽目になるとは誰が思うだろう
犬耳の生えた彼を目の保養とし、笑い飛ばすつもりだったのに笑ってる場合じゃなくなったな
結局その日一日部屋から出ることは無かった
「……気持ちはわかるけどよ…
もう過ぎてるぞ」
「トリックオアトリートッッ!!」
クリスマスの復刻イベント、それにBOXガチャとなればやることは一つ
三色に輝くそれぞれの林檎を死ぬほど食べ走り回った
そう、全ては素材のため…
だが満足してカレンダーを見ればどういうことだ
既に11月を過ぎているではないか
まだお菓子も貰ってなければイタズラもしていない
「やだやだやだー!トリックオアトリートするんだい!エミヤマッマのお菓子食べてアニキに犬耳付けるんだい!!」
「本人前にしてイタズラ宣言するなよ、付けねえわ」
用意していたもふもふの耳が付いたカチューシャ(もちろん彼の髪色に合わせ青いもの)をランサーの頭に付けようと背伸びしても届かない
「どうせお菓子持ってないでしょ?大人しく屈みなさい」
「へっ、ならこれでどうだ?」
手を出せ、と催促され大人しく両手でお皿を作る
ぽんと出されたのは可愛らしくラッピングされたカボチャやらオバケやら象られたクッキーだった
「なっ、こっ、え!?何これどうしたの!?」
「どこぞの弓兵が『そろそろ騒ぎ出す頃だろう』つって大量生産してたぞ」
「ひゃーー!流石マッマ!てか完成度高いなやば!………んま!!」
やったやった、と飛び跳ねて喜びを表現する
アイシングクッキーなんて洒落たものを用意するな
こうしてはいられない、きっと今食堂はお菓子を求めたサーヴァント達で大混雑だ
これ以上遅れを取る訳にはいかない。
「というわけで私は騒ぎが大きくなる前に自分の分を確保しなきゃなのでこれで失礼するよ、はっはっふぁ!?」
「まあ待てやマスター」
嫌な予感がして早めにトンズラしようと思ったが遅かったらしい
がっしりと肩を掴まれた、動けぬ
「生前のそれとは違って随分微笑ましいもんになったが、こうして変わってくのも悪くねえってもんだ」
確か彼の言うハロウィンはサウィン祭と言って生贄だとか何かと物騒だったと聞いた
キャスタークラスの彼の宝具であるウィッカーマンも関係してるらしい
「で、だマスター、今日は菓子を貰うかイタズラしていい日なんだってな、俺への菓子は?」
「ん、ん〜?でもアニキ甘い物そんな好きじゃな」
「お菓子は?」
食い気味に言われてもお菓子なんて持ってるはずないし、先程貰った分は全部食べてしまった
嵌められた
「……しょ、食堂…に、あります…」
形のいい鼻が私のそれとくっつくんじゃないかというくらい近づかれ息を飲む
顔を逸らしながらお菓子のあり所をそのま言えば「んじゃ行くぞ」と軽々体を持ち上げられる
そのままずんずん進んでくもんだから訳が分からない
「……あの〜、食堂は真逆では…?」
「おう、そうだな」
「…一応聞くけどどこに行ってんの?」
「そりゃお前さんの部屋に決まってんだろ」
察した
「んぎぃぃい、下ろせ下ろせ!そういう行事じゃないから!!純粋にお菓子を食べる行事だから!」
「あん?その菓子が無ぇから悪戯すんだろ?おかしなこと言うなうちのマスターは」
「まず決まり文句言ってないし、仮装もしてない、よって無効とします!」
「言やいいんだろ言や、トリックオアトリック、はい言った」
「イタズラ一択じゃねえか」
「んで、お前さんの持ってるソレ付けりゃ完璧だな」
当初はイタズラ目的で用意していたものだったのに、逆にこっちがイタズラされる羽目になるとは誰が思うだろう
犬耳の生えた彼を目の保養とし、笑い飛ばすつもりだったのに笑ってる場合じゃなくなったな
結局その日一日部屋から出ることは無かった