長編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「肉が桜色になったら食べ頃だ」
白石さんとの迫真の演技で農家さん達は卵以外にキャベツやごぼうやら調味料なども分けてくれた
なぜかアシリパちゃんと杉元さんの間に妙な空気が流れていたが肉が煮える頃にはそれも無くなっていた
「うまい!こりゃたまらんな!」
「アシリパちゃん!卵は混ぜるんだぜ」
「こうか?」
二人の食べ方を観察しながら卵を肉に絡める
「…うまい」
何年ぶりかの味噌の懐かしい味にじんわりと体の中が温まる
白石さんと味噌の話に子供の頃母の作ってくれた味噌汁を思い出していると不機嫌そうなアシリパちゃんの声が聞こえてくる
「これオソマが入っているのか?」
オソマとはアイヌ語でうんこのことらしい
確かに見た目はちょっとアレだから初めて目にする人は抵抗があるだろう
杉元さんは肉はまだあるし作り直そう、と箸を止めた時
「は…はっぷ……」
味噌ダレの効いた馬肉を恐る恐る口に運ぶアシリパちゃん
パクッ
「オソマおいしい」
「うんこじゃねっつーの…」
目を輝かせるアシリパちゃんとこの成長を喜ぶ親の顔をする杉元さん
アイヌと和人の間に新たな絆が出来た気がする
貴重な場面に立ち会えたようでちょっと嬉しかった
「ヒンナヒンナ」
「ヒンナだぜ」
「それ蕎麦屋でも言ってたな、どういう意味なんだ?」
きっとアイヌの言葉だろう
あの時は丁度第七師団の連中が来てそれどころじゃなくなったから、なんとなく気になっていた
「食事に感謝する言葉だ、私たちは食べながら言うんだ」
「そっか、感謝……ヒンナ!」
この人たちに出会わなければ味噌の味も思い出せないでいただろう
馬肉や農家の人達からもらった食材と、ここにいる三人にも向けてその言葉を口にすると満足したようにアシリパちゃんは微笑んだ
--------
(オマケ)
「そういや妙な入れ墨ってどんな物なんだ?」
「名前ちゃん見てないの!?」
なぜか白石さんに信じられないと言う顔をされる
「こいつがその入れ墨の持ち主だ、白石」
「え〜」
渋々と服を脱ぐ白石さんの胴体にはなにやら地図のようにも見える刺青が彫られていた
「あ、これがそうだったの!?」
油を塗りたくる前にチラッと目にしたが変な模様だなとしか思わなかった
「え?名前ちゃんもしかして頭悪い〜?」
「うるさい」
「あいたっ」
腹が立ったからペチンっとむき出しの背中を叩いておいた
白石さんとの迫真の演技で農家さん達は卵以外にキャベツやごぼうやら調味料なども分けてくれた
なぜかアシリパちゃんと杉元さんの間に妙な空気が流れていたが肉が煮える頃にはそれも無くなっていた
「うまい!こりゃたまらんな!」
「アシリパちゃん!卵は混ぜるんだぜ」
「こうか?」
二人の食べ方を観察しながら卵を肉に絡める
「…うまい」
何年ぶりかの味噌の懐かしい味にじんわりと体の中が温まる
白石さんと味噌の話に子供の頃母の作ってくれた味噌汁を思い出していると不機嫌そうなアシリパちゃんの声が聞こえてくる
「これオソマが入っているのか?」
オソマとはアイヌ語でうんこのことらしい
確かに見た目はちょっとアレだから初めて目にする人は抵抗があるだろう
杉元さんは肉はまだあるし作り直そう、と箸を止めた時
「は…はっぷ……」
味噌ダレの効いた馬肉を恐る恐る口に運ぶアシリパちゃん
パクッ
「オソマおいしい」
「うんこじゃねっつーの…」
目を輝かせるアシリパちゃんとこの成長を喜ぶ親の顔をする杉元さん
アイヌと和人の間に新たな絆が出来た気がする
貴重な場面に立ち会えたようでちょっと嬉しかった
「ヒンナヒンナ」
「ヒンナだぜ」
「それ蕎麦屋でも言ってたな、どういう意味なんだ?」
きっとアイヌの言葉だろう
あの時は丁度第七師団の連中が来てそれどころじゃなくなったから、なんとなく気になっていた
「食事に感謝する言葉だ、私たちは食べながら言うんだ」
「そっか、感謝……ヒンナ!」
この人たちに出会わなければ味噌の味も思い出せないでいただろう
馬肉や農家の人達からもらった食材と、ここにいる三人にも向けてその言葉を口にすると満足したようにアシリパちゃんは微笑んだ
--------
(オマケ)
「そういや妙な入れ墨ってどんな物なんだ?」
「名前ちゃん見てないの!?」
なぜか白石さんに信じられないと言う顔をされる
「こいつがその入れ墨の持ち主だ、白石」
「え〜」
渋々と服を脱ぐ白石さんの胴体にはなにやら地図のようにも見える刺青が彫られていた
「あ、これがそうだったの!?」
油を塗りたくる前にチラッと目にしたが変な模様だなとしか思わなかった
「え?名前ちゃんもしかして頭悪い〜?」
「うるさい」
「あいたっ」
腹が立ったからペチンっとむき出しの背中を叩いておいた