長編
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夜も更け、昼間一度来た場所へと足を進めると見知らぬ二人組を見かけた
一人はぶかぶかの半纏を纏った男
もう一人はまだ成長途中と言った感じの女の子だった
すぐ側に白い大きな…犬?のような獣もいる
近づいたらバレるな
何やら話し込んでいるようで、できる限り近づいていけば杉元という名前が出てきた
大体予想は着いてたが、大当たりだ
きっと女の子はアイヌだろう、数日前おじさんが馬鹿にした子で違いない
あの坊主の男はよく知らないけど…まあいいか
二人が固い握手をするのが見えて話を終えたのを見計らいすぐ側に近づいた
「…こんな時間に何してるの?」
「「っ!?」」
声こそ出さなかったが大袈裟に驚いた二人はゆっくり振り向き顔を蒼くした
「これはその、あれだ!えーっと…あんたこそなんでこんな所にぃ?」
ダラダラと汗をかき目を泳がせる男をみると我慢できなくなり吹き出した
「ごめんごめん、君たちここに捕まってる杉元さん助けに来たんでしょ?」
「!なぜそれを…!お前は杉元の知り合いか?」
アイヌの子が"杉元"という名に反応し訝しげな目で見てくる
「杉元さんとは昼間蕎麦屋で知り合ったばっかりさ、大事な用があったんだけど軍人さんに邪魔されちゃって…まだここにいると思って、俺も君らと同じだよ」
敵じゃないということを伝える為にもニコリと笑いながら話す
女の子は「大事な用とはなんだ?」と何もかも見透かされているかのような海のような眼で見つめられ息を呑んだ
この子にはきっと嘘は通用しないんだろう
初めて会う人間なのに、言いようもない感情が湧いてくる
長い黒髪をみるとなぜだか妹のことを思い出す
「…妙な入れ墨、金塊…詳しくは知らないけど私には大金が必要なんだ……杉元さんも含めて君らはやっと掴んだ手がかりなんだ」
だからどうか自分も仲間に入れてくれないだろうか、と雪の積もる地面に膝をつき頭を垂れた
「…そうか、わかった。詳しい話は後で聞く、今は一緒に杉元を助けよう」
だから早く立て、服が濡れて風邪をひくぞ
そう言って右手を差し出された
「…ありがとう」
しっかりと掴んだその小さな右手は力強く、温かった
一人はぶかぶかの半纏を纏った男
もう一人はまだ成長途中と言った感じの女の子だった
すぐ側に白い大きな…犬?のような獣もいる
近づいたらバレるな
何やら話し込んでいるようで、できる限り近づいていけば杉元という名前が出てきた
大体予想は着いてたが、大当たりだ
きっと女の子はアイヌだろう、数日前おじさんが馬鹿にした子で違いない
あの坊主の男はよく知らないけど…まあいいか
二人が固い握手をするのが見えて話を終えたのを見計らいすぐ側に近づいた
「…こんな時間に何してるの?」
「「っ!?」」
声こそ出さなかったが大袈裟に驚いた二人はゆっくり振り向き顔を蒼くした
「これはその、あれだ!えーっと…あんたこそなんでこんな所にぃ?」
ダラダラと汗をかき目を泳がせる男をみると我慢できなくなり吹き出した
「ごめんごめん、君たちここに捕まってる杉元さん助けに来たんでしょ?」
「!なぜそれを…!お前は杉元の知り合いか?」
アイヌの子が"杉元"という名に反応し訝しげな目で見てくる
「杉元さんとは昼間蕎麦屋で知り合ったばっかりさ、大事な用があったんだけど軍人さんに邪魔されちゃって…まだここにいると思って、俺も君らと同じだよ」
敵じゃないということを伝える為にもニコリと笑いながら話す
女の子は「大事な用とはなんだ?」と何もかも見透かされているかのような海のような眼で見つめられ息を呑んだ
この子にはきっと嘘は通用しないんだろう
初めて会う人間なのに、言いようもない感情が湧いてくる
長い黒髪をみるとなぜだか妹のことを思い出す
「…妙な入れ墨、金塊…詳しくは知らないけど私には大金が必要なんだ……杉元さんも含めて君らはやっと掴んだ手がかりなんだ」
だからどうか自分も仲間に入れてくれないだろうか、と雪の積もる地面に膝をつき頭を垂れた
「…そうか、わかった。詳しい話は後で聞く、今は一緒に杉元を助けよう」
だから早く立て、服が濡れて風邪をひくぞ
そう言って右手を差し出された
「…ありがとう」
しっかりと掴んだその小さな右手は力強く、温かった