家庭的なクリスマスイブ
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クリスマス前夜。
ロイはリザに前々から頼んでいて仕事を調整してもらい、何とか時間を作った。
ちゃっかりとクリスマスはリザとのデートの約束もした。
今夜はクリスマスディナーとまではいかないが、いつもより少し豪華なクリスマスの料理。
帰りに小さなクリスマスケーキも買って来た。
大きなケーキでもよかったが、食べ切れませんよと言われて小さなケーキになった。
「マスタングさん、いろんな料理も作れるんですね!
凄いですっ!!」
「…そうか?
まぁ、もっと時間があればちゃんとしたものを作れたのだが」
「僕の為に時間を使ってくれただけで満足ですよ」
「クリスマスは家族で祝うものだろう?」
「…はい」
「家族代わりとしてね」
「ありがとうございます」
嬉しそうにアルは微笑んだ。
アルに寂しい思いをさせないようにとロイは配慮していた。
そんなロイの優しさと気遣いがアルには嬉しかった。
夕食を済ませ、アルが就寝した後にロイもシャワーを浴びる。
お風呂から上がると髪を拭きながらテーブルに置いといた銀時計で時間を確認した。
0時過ぎ、クリスマスイブは終わり。
銀時計を手にしたまま、ロイは寝室に向かった。
クローゼットの扉を開くと軍服のポケットに銀時計を入れ、コートのポケットを探る。
目的のものを見つけると寝室から出て、アルの部屋に向かう。
起こさないように部屋のドアを静かに開けた。
足音を立てないように忍び寄る。
満足そうに眠っているアルを見てロイは口元が緩んだ。
「メリークリスマス、アル。
いい夢を…」
枕元にプレゼントを置いて、アルの頬にキスして部屋から出る。
ロイは寝室に戻り、ベットに腰掛けた。
「ん…?」
微かな月の光に机が照らされ、ロイは立ち上がって近づく。
クリスマスらしいラッピングされた包みとメッセージカードが置いてあった。
電気をつけて、ロイはメッセージカードを読んだ。
《メリークリスマス、マスタングさん。
いつもありがとうございます。
マスタングさんにとって、これからも素敵な日々になりますように。
感謝を込めて…。
アルフォンス・エルリック》
嬉しそうに自然とロイは微笑んだ。
丁寧にラッピングを開けてゆく。
プレゼントはアルバムでメモが挟んであった。
《リザさんと沢山の思い出を写真にして残してください》
自分のことを大切に思ってくれているんだと感じた。
(…これは年下に世話を焼かれてしまったかな)
苦笑いしながらもその表情は嬉しそうだった。
メッセージカードと共に大切そうにロイは本棚にアルバムを収納した。
いつか、このアルバムに沢山の写真で埋まることを願って…。
クリスマスの朝。
アルは寒くて目を覚まし、枕元にあるプレゼントに気づく。
《アル、メリークリスマス。
ささやかながら、私からのプレゼントを受け取って欲しい。
君達の未来が笑顔でありますように…。
ロイ・マスタング》
アルは驚きながら嬉しそうにプレゼントを開けた。
良質の暖かそうなマフラーだ。
意外と寒がりなアルを見て考えたプレゼントなのだろう。
「マスタングさんっ!」
「おわっ!!
びっくりした…
アル、おはよう」
「あ、おはようございます。
プレゼント!
ありがとうございます!!」
「私もありがとう」
「…はい。
大切に使わせてもらいますね」
「喜んでもらえてよかった。
とりあえず、着替えて来なさい」
「あ‥‥」
嬉しくてパジャマ姿でアルは部屋から飛び出して来てしまった。
珍しく子供らしいアルの行動にロイはクスクスと笑う。
「メリークリスマス、アル。
今夜はヒューズの家でクリスマスを過ごしなさい。
ヒューズには了解を得てるし、喜んでいたから心配するな。
ヒューズではないが、グレイシアのクリスマスディナーはうまいぞ」
「はいっ!」
にっこりとアルは笑顔になる。
アルにクリスマスを楽しんでもらうと前々から準備していたらしい。
ヒューズにも頼み、休みをあげる代わりに街中のクリスマスのイルミネーションを見せてあげて欲しいと頼んだ。
自分は騒ぎになるので行けないからと言うロイにヒューズは快く引き受けてくれた。
クリスマスは様々な形があり、また楽しみ方も異なる。
(今まで楽しめなかった分、沢山楽しんで欲しいからな)
まるでロイの心境はアルに対する親心。
クリスマスイブに過ごす家族のような時間…。
互いに贈るクリスマスプレゼント‥‥。
-END-
ロイはリザに前々から頼んでいて仕事を調整してもらい、何とか時間を作った。
ちゃっかりとクリスマスはリザとのデートの約束もした。
今夜はクリスマスディナーとまではいかないが、いつもより少し豪華なクリスマスの料理。
帰りに小さなクリスマスケーキも買って来た。
大きなケーキでもよかったが、食べ切れませんよと言われて小さなケーキになった。
「マスタングさん、いろんな料理も作れるんですね!
凄いですっ!!」
「…そうか?
まぁ、もっと時間があればちゃんとしたものを作れたのだが」
「僕の為に時間を使ってくれただけで満足ですよ」
「クリスマスは家族で祝うものだろう?」
「…はい」
「家族代わりとしてね」
「ありがとうございます」
嬉しそうにアルは微笑んだ。
アルに寂しい思いをさせないようにとロイは配慮していた。
そんなロイの優しさと気遣いがアルには嬉しかった。
夕食を済ませ、アルが就寝した後にロイもシャワーを浴びる。
お風呂から上がると髪を拭きながらテーブルに置いといた銀時計で時間を確認した。
0時過ぎ、クリスマスイブは終わり。
銀時計を手にしたまま、ロイは寝室に向かった。
クローゼットの扉を開くと軍服のポケットに銀時計を入れ、コートのポケットを探る。
目的のものを見つけると寝室から出て、アルの部屋に向かう。
起こさないように部屋のドアを静かに開けた。
足音を立てないように忍び寄る。
満足そうに眠っているアルを見てロイは口元が緩んだ。
「メリークリスマス、アル。
いい夢を…」
枕元にプレゼントを置いて、アルの頬にキスして部屋から出る。
ロイは寝室に戻り、ベットに腰掛けた。
「ん…?」
微かな月の光に机が照らされ、ロイは立ち上がって近づく。
クリスマスらしいラッピングされた包みとメッセージカードが置いてあった。
電気をつけて、ロイはメッセージカードを読んだ。
《メリークリスマス、マスタングさん。
いつもありがとうございます。
マスタングさんにとって、これからも素敵な日々になりますように。
感謝を込めて…。
アルフォンス・エルリック》
嬉しそうに自然とロイは微笑んだ。
丁寧にラッピングを開けてゆく。
プレゼントはアルバムでメモが挟んであった。
《リザさんと沢山の思い出を写真にして残してください》
自分のことを大切に思ってくれているんだと感じた。
(…これは年下に世話を焼かれてしまったかな)
苦笑いしながらもその表情は嬉しそうだった。
メッセージカードと共に大切そうにロイは本棚にアルバムを収納した。
いつか、このアルバムに沢山の写真で埋まることを願って…。
クリスマスの朝。
アルは寒くて目を覚まし、枕元にあるプレゼントに気づく。
《アル、メリークリスマス。
ささやかながら、私からのプレゼントを受け取って欲しい。
君達の未来が笑顔でありますように…。
ロイ・マスタング》
アルは驚きながら嬉しそうにプレゼントを開けた。
良質の暖かそうなマフラーだ。
意外と寒がりなアルを見て考えたプレゼントなのだろう。
「マスタングさんっ!」
「おわっ!!
びっくりした…
アル、おはよう」
「あ、おはようございます。
プレゼント!
ありがとうございます!!」
「私もありがとう」
「…はい。
大切に使わせてもらいますね」
「喜んでもらえてよかった。
とりあえず、着替えて来なさい」
「あ‥‥」
嬉しくてパジャマ姿でアルは部屋から飛び出して来てしまった。
珍しく子供らしいアルの行動にロイはクスクスと笑う。
「メリークリスマス、アル。
今夜はヒューズの家でクリスマスを過ごしなさい。
ヒューズには了解を得てるし、喜んでいたから心配するな。
ヒューズではないが、グレイシアのクリスマスディナーはうまいぞ」
「はいっ!」
にっこりとアルは笑顔になる。
アルにクリスマスを楽しんでもらうと前々から準備していたらしい。
ヒューズにも頼み、休みをあげる代わりに街中のクリスマスのイルミネーションを見せてあげて欲しいと頼んだ。
自分は騒ぎになるので行けないからと言うロイにヒューズは快く引き受けてくれた。
クリスマスは様々な形があり、また楽しみ方も異なる。
(今まで楽しめなかった分、沢山楽しんで欲しいからな)
まるでロイの心境はアルに対する親心。
クリスマスイブに過ごす家族のような時間…。
互いに贈るクリスマスプレゼント‥‥。
-END-