サプライズのXmas
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街はクリスマスで賑わっていた。
(まぁ、分かってはいたけどな。
こんなに忙しいとは。
婚約者がいる訳でも結婚している訳でもないからな。
誰かと約束している訳でもない)
大総統に就任して初めてのクリスマス。
多忙な為にロイはクリスマスを過ごすことを諦め、仕事をしていた。
(アルには一緒にクリスマスを祝えないが、プレゼントは用意したし。
ヒューズにも頼んだことだし、大丈夫だろう)
未成年を夜遅くまで働かせられないからとアルを帰した。
今頃はヒューズ家とクリスマスを過ごしているはずだ。
「ホークアイ‥‥あれ?」
いつの間にか居ないリザに首を傾げる。
「大総統、お疲れ様です。
少し休憩しませんか?」
「あ、あぁ。
そうだな」
仕事中にリザがにっこりと微笑むことはないのでロイは不思議に思う。
「寒いかもしれませんが、外に行きません?
今日は星が綺麗ですし、少しくらいクリスマス気分を味わってもいいじゃないですか」
「…そうだな」
リザに背中を押されるように大総統室から出た。
リザが連れて来たのは司令部の中庭。
「えっ!!?」
暗闇に一斉に光り輝き、中庭にある木々にイルミネーションが施されていた。
「これは一体…」
「私からのクリスマスプレゼントです」
「えっ‥‥」
「本命はこちらではありませんが、サプライズですよ。
せっかくの就任してから初めてのクリスマスをこんな形で過ごさせるのは嫌だったので。
少しでもいいからクリスマス気分を味わってもらいたくて…」
リザの気持ちが嬉しく思うのと同時にロイは驚きが隠せない。
「もしかして、これを1人で?」
「最初はこっそりとしていたんですが、バレて皆さんが手伝ってくれました」
(ちょっと待て、バレないと思っていたのか?
私以外はここを通ると思うのだが…)
リザの天然にロイは苦笑いした。
多忙なことも忘れ、自然と笑みが溢れた。
自然と笑えたのは久々かもしれない。
「ありがとう」
「…今はリザとお呼びください」
一瞬驚いたが、ロイは嬉しそうに微笑む。
「あぁ、そうだな。
本当に嬉しいよ、リザ」
「アルフォンスくん達も協力してくれたんですよ。
ヒューズ将軍なんて張り切って自ら先頭切って指示してました」
「ははっ、ヒューズらしいな」
「やっと笑顔が戻りましたね。
疲れた顔していたのは当然ですけど、ずっとあなたの笑顔が見れなかったので」
「リザ…」
「‥‥少し寂しかったです」
微かにリザが頬を赤らめた。
そんなリザを愛しく感じ、ロイは頬に触れた。
「あ…っ」
「すまない、冷たかったか?」
「身体が冷えてます。
戻りましょう」
「…そうだな」
風邪をひいては意味がないとロイは素直に従った。
司令部からも微かに見えるイルミネーションに笑みが溢れた。
「飲み物を煎れて来ますから、先に戻ってください」
「…分かった」
大総統室にロイは向かう。
仕事をする気にはなれず、少しだけ休もうとソファに腰掛けた。
「ロイさん、お待たせしました」
「リザ…?」
「今日はクリスマスですから、ここでの呼び方も許します。
私も許してもらえますか?」
「もちろん。
許すも何も私はいつだってリザになら…呼んで欲しい」
再びリザの頬が赤くなる。
「イルミネーションもいいですが、クリスマス気分を…
少し形は悪いんですけど」
「クリスマスケーキ?」
「ヒューズさんに頼んでグレイシアさんに教わったんです。
ロイさんの口に合うように甘さ控えめのケーキにしましたから」
「これ、リザが?」
「…頑張ったんですけど形は崩れてしまって」
忙しかったはずなのに一生懸命、クリスマス気分を味わってもらおうと頑張ってくれていたリザが愛しくてたまらなかった。
(まぁ、分かってはいたけどな。
こんなに忙しいとは。
婚約者がいる訳でも結婚している訳でもないからな。
誰かと約束している訳でもない)
大総統に就任して初めてのクリスマス。
多忙な為にロイはクリスマスを過ごすことを諦め、仕事をしていた。
(アルには一緒にクリスマスを祝えないが、プレゼントは用意したし。
ヒューズにも頼んだことだし、大丈夫だろう)
未成年を夜遅くまで働かせられないからとアルを帰した。
今頃はヒューズ家とクリスマスを過ごしているはずだ。
「ホークアイ‥‥あれ?」
いつの間にか居ないリザに首を傾げる。
「大総統、お疲れ様です。
少し休憩しませんか?」
「あ、あぁ。
そうだな」
仕事中にリザがにっこりと微笑むことはないのでロイは不思議に思う。
「寒いかもしれませんが、外に行きません?
今日は星が綺麗ですし、少しくらいクリスマス気分を味わってもいいじゃないですか」
「…そうだな」
リザに背中を押されるように大総統室から出た。
リザが連れて来たのは司令部の中庭。
「えっ!!?」
暗闇に一斉に光り輝き、中庭にある木々にイルミネーションが施されていた。
「これは一体…」
「私からのクリスマスプレゼントです」
「えっ‥‥」
「本命はこちらではありませんが、サプライズですよ。
せっかくの就任してから初めてのクリスマスをこんな形で過ごさせるのは嫌だったので。
少しでもいいからクリスマス気分を味わってもらいたくて…」
リザの気持ちが嬉しく思うのと同時にロイは驚きが隠せない。
「もしかして、これを1人で?」
「最初はこっそりとしていたんですが、バレて皆さんが手伝ってくれました」
(ちょっと待て、バレないと思っていたのか?
私以外はここを通ると思うのだが…)
リザの天然にロイは苦笑いした。
多忙なことも忘れ、自然と笑みが溢れた。
自然と笑えたのは久々かもしれない。
「ありがとう」
「…今はリザとお呼びください」
一瞬驚いたが、ロイは嬉しそうに微笑む。
「あぁ、そうだな。
本当に嬉しいよ、リザ」
「アルフォンスくん達も協力してくれたんですよ。
ヒューズ将軍なんて張り切って自ら先頭切って指示してました」
「ははっ、ヒューズらしいな」
「やっと笑顔が戻りましたね。
疲れた顔していたのは当然ですけど、ずっとあなたの笑顔が見れなかったので」
「リザ…」
「‥‥少し寂しかったです」
微かにリザが頬を赤らめた。
そんなリザを愛しく感じ、ロイは頬に触れた。
「あ…っ」
「すまない、冷たかったか?」
「身体が冷えてます。
戻りましょう」
「…そうだな」
風邪をひいては意味がないとロイは素直に従った。
司令部からも微かに見えるイルミネーションに笑みが溢れた。
「飲み物を煎れて来ますから、先に戻ってください」
「…分かった」
大総統室にロイは向かう。
仕事をする気にはなれず、少しだけ休もうとソファに腰掛けた。
「ロイさん、お待たせしました」
「リザ…?」
「今日はクリスマスですから、ここでの呼び方も許します。
私も許してもらえますか?」
「もちろん。
許すも何も私はいつだってリザになら…呼んで欲しい」
再びリザの頬が赤くなる。
「イルミネーションもいいですが、クリスマス気分を…
少し形は悪いんですけど」
「クリスマスケーキ?」
「ヒューズさんに頼んでグレイシアさんに教わったんです。
ロイさんの口に合うように甘さ控えめのケーキにしましたから」
「これ、リザが?」
「…頑張ったんですけど形は崩れてしまって」
忙しかったはずなのに一生懸命、クリスマス気分を味わってもらおうと頑張ってくれていたリザが愛しくてたまらなかった。