愛情の証
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中尉は黙って大佐を抱き締めた。
「…ありがとう。
マダムにもお礼を言わないとな。
私は‥‥両親に愛されていた。
そう、信じてもいいよな?」
「愛されていましたよ」
「…うん。
両親も平和を望んでいた。
私が平和にしたら、両親は喜んでくれるかな」
「もちろんですよ」
「‥‥本当は怖くて聞けなかったんだ。
幼少期の記憶がほとんどないから。
ショックで記憶障害に近いらしくてさ。
私は愛されていなかったんじゃないか、捨てられたのではないかと怖かった。
私は馬鹿だな、本当に馬鹿だ‥‥
両親はこんなに愛してくれていたのに」
「いいじゃないですか。
今分かったんですから」
中尉は大佐の前に立つと大佐の涙を拭った。
恥ずかしそうに大佐は照れ笑いをした。
その笑顔は少年のようで可愛らしい。
母性本能をくすぐるような可愛らしい時がある。
本人は無自覚らしいのだが、それは必要な時に両親がいなかったせいなのだろうか。
(…私以上に愛情が欠けていたのかしら。
普段はこんな風に思わないのに)
時々、甘やかしたくなるくらい愛しく思う時がある。
中尉は目元にキスし、微笑んだ。
「んっ、中尉…
くすぐったいって‥‥」
「あなたがよくすることですよ。
可愛いです…」
「可愛いって、年上の男に言うなッ///」
不満そうにしながらも苦笑いし、大佐は幸せそうに笑う。
「私もいつも恥ずかしいんですよ、これで少しは分かってくださいましたか?」
「ん、少しは配慮しよう。
中尉…珍しいな」
「今日は朝から仕事をしてましたし、特別ですよ。
夕食を作りに行ってあげます。
何がいいですか?」
「ビーフシチューがいいな。
君のはうまい」
「クスッ…分かりました」
甘い雰囲気が漂っていた。
執務室から仕事の資料を持って、また1人といなくなり、最後にはハボックがエルリック兄弟を連れて去ってゆく。
「全員して資料室に来てどうすんだよ…」
「文句を言うな。
ほかに部屋がないんだから仕方ないだろ」
「というか、あれは確実に俺等を忘れていたよな」
「まぁ、今回は許してやるか」
「…そうだな」
(‥‥結局はこいつらも大佐には甘いんだよな)
大佐に対して罪悪感もあり、文句はあまり言えなかった。
「中尉、珍しいね。
執務室で…」
「たまには」
執務室のソファで中尉に膝枕をされ、甘やかされていた大佐だった。
「いいね、マスタングくん。
膝枕なんて気持ちよさそう…」
「おわっ!!
なっ、グラマン将軍!?」
「…っ!?///」
いつの間に気配もせずに現れたグラマン将軍。
真っ赤になって敬礼する大佐と中尉。
「早く孫を貰っちゃっていいよ。
結婚式はきちんと挙げてね」
「グラマン将軍っ!///」
「何を言ってるんですか!!///」
真っ赤になって叫ぶ大佐と中尉を横目に笑顔でグラマン将軍が出て行った。
両親の思い出はないけれど写真は手元に残った…。
初めて両親の愛情を感じた‥‥。
-END-
「…ありがとう。
マダムにもお礼を言わないとな。
私は‥‥両親に愛されていた。
そう、信じてもいいよな?」
「愛されていましたよ」
「…うん。
両親も平和を望んでいた。
私が平和にしたら、両親は喜んでくれるかな」
「もちろんですよ」
「‥‥本当は怖くて聞けなかったんだ。
幼少期の記憶がほとんどないから。
ショックで記憶障害に近いらしくてさ。
私は愛されていなかったんじゃないか、捨てられたのではないかと怖かった。
私は馬鹿だな、本当に馬鹿だ‥‥
両親はこんなに愛してくれていたのに」
「いいじゃないですか。
今分かったんですから」
中尉は大佐の前に立つと大佐の涙を拭った。
恥ずかしそうに大佐は照れ笑いをした。
その笑顔は少年のようで可愛らしい。
母性本能をくすぐるような可愛らしい時がある。
本人は無自覚らしいのだが、それは必要な時に両親がいなかったせいなのだろうか。
(…私以上に愛情が欠けていたのかしら。
普段はこんな風に思わないのに)
時々、甘やかしたくなるくらい愛しく思う時がある。
中尉は目元にキスし、微笑んだ。
「んっ、中尉…
くすぐったいって‥‥」
「あなたがよくすることですよ。
可愛いです…」
「可愛いって、年上の男に言うなッ///」
不満そうにしながらも苦笑いし、大佐は幸せそうに笑う。
「私もいつも恥ずかしいんですよ、これで少しは分かってくださいましたか?」
「ん、少しは配慮しよう。
中尉…珍しいな」
「今日は朝から仕事をしてましたし、特別ですよ。
夕食を作りに行ってあげます。
何がいいですか?」
「ビーフシチューがいいな。
君のはうまい」
「クスッ…分かりました」
甘い雰囲気が漂っていた。
執務室から仕事の資料を持って、また1人といなくなり、最後にはハボックがエルリック兄弟を連れて去ってゆく。
「全員して資料室に来てどうすんだよ…」
「文句を言うな。
ほかに部屋がないんだから仕方ないだろ」
「というか、あれは確実に俺等を忘れていたよな」
「まぁ、今回は許してやるか」
「…そうだな」
(‥‥結局はこいつらも大佐には甘いんだよな)
大佐に対して罪悪感もあり、文句はあまり言えなかった。
「中尉、珍しいね。
執務室で…」
「たまには」
執務室のソファで中尉に膝枕をされ、甘やかされていた大佐だった。
「いいね、マスタングくん。
膝枕なんて気持ちよさそう…」
「おわっ!!
なっ、グラマン将軍!?」
「…っ!?///」
いつの間に気配もせずに現れたグラマン将軍。
真っ赤になって敬礼する大佐と中尉。
「早く孫を貰っちゃっていいよ。
結婚式はきちんと挙げてね」
「グラマン将軍っ!///」
「何を言ってるんですか!!///」
真っ赤になって叫ぶ大佐と中尉を横目に笑顔でグラマン将軍が出て行った。
両親の思い出はないけれど写真は手元に残った…。
初めて両親の愛情を感じた‥‥。
-END-